大鏡肝試し道長の豪胆品詞分解現代語訳

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目次

センター英語1ヶ月で63点あげて194点達成&センター世界史1ヶ月で52点上げて91点達成

1ヶ月で115点引き上げる!

たとえ学校の先生からお前なんかMARCHにも受からないと言われても、残り4ヶ月で上智大学合格に導いた『逆転合格メーカー』のコシャリです。

いつも独学受験.jpにお越しいただきましてありがとうございます。

 

 

 

さるべき人は、とうより御心魂の猛く、

御守りもこはきなめりと覚え侍るは。花山院の御時に、五月下つ闇、

五月雨も過ぎていとおどろおどろしくかきたれ雨の降る夜、

 

現代語訳

後年、そのように立派になるはずのお方は、早いうち(=若い頃)から、お心が強く神仏のご加護も強いのであるようだと思われることでございますよ。

 

花山院がまだ帝であった時に、陰暦五月下旬の闇夜に、梅雨の時期も過ぎて(いるのに)、たいそう気味が悪く、土砂降りの雨の降る夜に、

 

 

品詞分解

さる ラ行変格活用動詞「さり」連体形
べき 当然の助動詞「べし」連体形
名詞
係助詞
とう ク活用形容詞「とし」連用形「とく」ウ音便
より 格助詞
御心魂 接頭語+名詞
格助詞
猛く ク活用形容詞「たけし」連用形
御守り 接頭語+名詞
係助詞
こはき ク活用形容詞「こはし」連体形
断定の助動詞「なり」連体形「なる」撥音便「なん」「ん」無表記形
めり 推量の助動詞「めり」終止形
格助詞
覚え ヤ行下二段活用動詞「覚ゆ」
侍る 丁寧語

ラ行変格活用補助動詞「侍り」連体形

世継⇒聞き手(読者)

ございます

は。 係助詞終助詞
花山院 名詞
格助詞
御時 接頭語+名詞

世継⇒天皇

格助詞
五月 名詞
名詞
格助詞
名詞
格助詞
五月雨 名詞
係助詞
過ぎ ガ行四段活用動詞「過ぐ」連用形
接続助詞
いと 副詞
おどろおどろしく シク活用形容詞「おどろおどろし」連用形
かきたれ ラ行下二段活用動詞「かきたる」連用形
名詞
格助詞
降る ラ行四段活用動詞「降る」連体形
名詞

帝、さうざうしとや思しけむ、殿上に出で

させおはしまして、遊びおはしましけるに、人々物語申しなどし給うて、

昔恐ろしかりけることどもなどに申しなり給へるに、

現代語訳

花山帝は手持ち無沙汰にお思いになられたのでしょうか、(清涼殿の)殿上の間にお出ましになられて、殿上人とお遊びになって(心を慰めて)いらっしゃったときに、人々が(帝の御心を慰めようと)いろいろとお話を申し上げなさったりして、(話題が)昔の恐ろしかったことなどに及ばれてまいりましたところ、

品詞分解

名詞
さうざうし シク活用形容詞「さるざうし」終止形
格助詞
係助詞(係り結び)
思しめし 尊敬語本動詞サ行四段活用動詞「おぼしめす」連用形
けむ 過去推量の助動詞「けむ」連体形
殿上 名詞
格助詞
出で ダ行下二段活用「出づ」連用形
させ 尊敬の助動詞「さす」未然形
おはしまし 尊敬語補助動詞「おはします」連用形
接続助詞
遊び バ行四段活用動詞「遊ぶ」連用形
おはしまし 尊敬語補助動詞「おはします」連用形
ける 過去の助動詞「けり」連体形
接続助詞
人々 名詞
物語 名詞
申し 謙譲語本動詞サ行四段活用動詞「申す」連用形
など 副助詞
サ行変格活用動詞「す」連用形
給う 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形「給ひ」ウ音便
接続助詞
名詞
恐ろしかり シク活用形容詞「おそろし」連用形
ける 過去の助動詞「けり」連体形
ことども 名詞+接尾語
など 副助詞
格助詞
申しなり 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「申しなる」連用形
給へ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形
完了の助動詞「り」連体形
格助詞

 

「今宵こそいとむつかしげなる夜なめれ。かく人がちなるだに、

けしきおぼゆ。まして、もの離れたると所など、いかならむ。

さあらむ所に一人いなむや。」と仰せられけるに、

 

現代語訳

花山帝は「今夜はとりわけ、気味の悪い夜であるようだ。

 

このように人がおおくいてさえ、不気味な感じがする。まして遠くはなれて人気のない場所などは、どうであろうか。そのような人気のない遠くはなれたところへ誰が一人で行けるだろうか。(いや、誰も行けはしまい。)」と花山帝は仰せになられたところ、

品詞分解

「今宵 名詞
こそ 係助詞(係り結び)
いと 副詞
むつかしげなる ナリ活用形容動詞「むつかしげなり」連体形
名詞
断定の助動詞「なり」連体形「なる」撥音便「なん」「ん」無表記形
めれ。 推量の助動詞「めり」已然形(「こそ」結び)
かく 副詞
人がちなる ナリ活用形容動詞「人がちなり」連体形
だに 副助詞
けしき 名詞
おぼゆ。 ヤ行下二段活用動詞「覚ゆ」終止形
まして 副詞
もの離れ ラ行下二段活用動詞「もの離る」連用形
たる 完了の助動詞「たり」連体形
名詞
など 副助詞
いかなら ナリ活用形容動詞「いかなり」未然形
む。 推量の助動詞「む」終止形
副詞
あら ラ行変格活用動詞「あり」未然形
仮定婉曲の助動詞「む」連体形
名詞
格助詞
一人 名詞
いな ナ行変格活用動詞「往ぬ」未然形
推量の助動詞「む」終止形
や。」 係助詞終助詞
格助詞
仰せ 尊敬語本動詞サ行下二段活用動詞「仰す」未然形
られ 尊敬の助動詞「らる」連用形
ける 過去の助動詞「けり」連体形
接続助詞

 

「えまじからじ。」

とのみ申し給ひけるを、入道殿は、「いづくなりともまかりなむ。」

と申し給ひければ、

現代語訳

(人々は)「(帝のもとから離れてそのような人気のない遠くはなれている場所には)とても参れません。」とだけ申し上げなさいましたが、入道殿=道長公は「どこへでも参りましょう。」と(花山帝に)申し上げたので、

品詞分解

「え 副詞
まから 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「まかる」未然形
じ。」 打消推量の助動詞「じ」終止形
格助詞
のみ 副助詞
申し 謙譲語本動詞サ行四段活用動詞「申す」連用形
給ひ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形
ける 過去の助動詞「けり」連体形
格助詞
入道殿 名詞
係助詞
「いづく 名詞
なり 断定の助動詞「なり」連用形
とも 接続助詞
まかり 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「まかる」連用形
強意の助動詞「ぬ」未然形
む。」 意志の助動詞「む」終止形
格助詞
申し 謙譲語本動詞サ行四段活用動詞「申す」連用形
給ひ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形
けれ 過去の助動詞「けり」已然形
接続助詞

さるとことおはします帝にて、

「いと興あることなり。さらば、行け道隆は豊楽院、

道兼は仁寿殿の塗籠、道長は大極殿へ行け。」と仰せられければ、

現代語訳

そのようなことを面白がるところのある花山帝であるから、

 

(花山帝は)「それ(=この雨の降る夜に人気のない遠くはなれている場所に一人でいくようなこと)はたいそう面白いことだ。それ(一人で行ける)ならば行け。道隆は豊楽院、道兼は仁寿殿の塗籠、道長は大極殿へ行け。」と仰っられたので、

品詞分解

さる 連体詞
ところ 名詞
おはします 尊敬語補助動詞「おはします」連用形
名詞
断定の助動詞「なり」連用形
接続助詞
「いと 「副詞
名詞
ある ラ行変格活用動詞「あり」連体形
こと 名詞
なり。 断定の助動詞「なり」終止形
さらば 接尾語
行け カ行四段活用動詞「行く」命令形
道隆 名詞
係助詞
豊楽院 名詞
道兼 名詞
係助詞
仁寿殿 名詞
格助詞
塗籠 名詞
道長 名詞
係助詞
大極殿 名詞
格助詞
行け。」 カ行四段活用動詞「行く」命令形
格助詞
仰せ 尊敬語本動詞サ行下二段活用動詞「仰す」未然形
られ 尊敬の助動詞「らる」連用形
けれ 過去の助動詞「けり」已然形
接続助詞

 

よその君達は、便なきことをも奏してけるかなと思ふ。

また、奉らせ給へる殿ばらは、御けしき変はりて、

益なしとおぼしたるに、

 

現代語訳

そばにいた他の方々は(道長公が)つまらぬことを奏上したものだとお思いになる。

 

一方で、帝のご命令をお受け申された殿たち(道隆公、道兼公)は、お顔色が変わって、「困ったことだ」とお思いになられておりますのに、

品詞分解

よそ 名詞
格助詞
君達 名詞
係助詞
便なき ク活用形容詞「便なし」連体形
こと 名詞
格助詞
係助詞
奏し 謙譲語本動詞サ行変格活用動詞「奏す」連用形
完了の助動詞「つ」連用形
ける 詠嘆の助動詞「けり」連体形
かな 終助詞
格助詞
思ふ。 ハ行四段活用動詞「思ふ」終止形
また 接尾語
承ら 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「承る」未然形
尊敬の助動詞「す」連用形
給へ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形
完了の助動詞「り」連体形
殿ばら 名詞
係助詞
御けしき 接頭語+名詞
変はり ラ行四段活用動詞「変はる」
接続助詞
益なし ク活用形容詞「益なし」終助詞
格助詞
おぼし 尊敬語本動詞サ行四段活用動詞「おぼす」連用形
たる 完了の助動詞「たり」連体形
接続助詞

入道殿は、つゆさる御気色もなくて、

「私の従者をば具し候はじ。この陣の吉上まれ、滝口まれ、一人を

『昭慶門まで遅れ。』と仰せ言給べ。それより内には、一人入り侍らむ。」

と申し給へば、

 

現代語訳

(道長公は)「自分の従者は連れて行きますまい。

 

この近衛の陣の下役人でも、あるいは滝口の武士でも、だれか一人に『(道長を)昭慶門まで送れ。』とご命令くださいませ。

 

それ(=昭慶門)より内部には私一人が入りましょう。」と(道長公が花山帝に)申し上げなさると、

品詞分解

入道殿 名詞
係助詞
つゆ 副詞
さる 連体詞
御気色 接頭語+名詞
係助詞
なく ク活用形容詞「なし」連用形
接続助詞
「私 名詞
格助詞
従者 名詞
格助詞
接続助詞
具し サ行変格活用動詞「具す」連用形
候は 丁寧語補助動詞ハ行四段活用動詞「候ふ」未然形
じ。 打消推量の助動詞「じ」終止形
代名詞
格助詞
名詞
格助詞
吉上 名詞
まれ 連語断定の助動詞「なり」連用形「(に)もあれーーにもあれ」で「AでもよいしBでもよい」
滝口 名詞
まれ 連語断定の助動詞「なり」連用形「(に)もあれーーにもあれ」で「AでもよいしBでもよい」
一人 名詞
格助詞
『昭慶門 名詞
まで 副助詞
送れ。』 ラ行四段活用動詞「送る」命令形
格助詞
仰せ言 名詞
給べ。 尊敬語本動詞バ行四段活用動詞「給ぶ」命令形
それ 代名詞
より 格助詞
名詞
格助詞
係助詞
一人 名詞
入り ラ行四段活用動詞「入る」連用形
侍ら 丁寧語補助動詞ラ行変格活用動詞「侍り」未然形
む。」 意志の助動詞「む」終止形
格助詞
申し 謙譲語本動詞サ行四段活用動詞「申す」連用形
給へ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形
接続助詞

「証なきこと。」と仰せらるるに、「げに。」とて、御手箱に

置かせ給へる小刀まして立ち給ひぬ。

いま二所も、苦む苦むおのおのおはさうじぬ。

現代語訳

花山帝は「(それ(=昭慶門の内部には道長一人で入ることでは)道長が大極殿まで行ったという)証拠がないなあ。」とおっしゃられるので、

 

(道長公は)「(帝の言うことも)その通りでございます」と仰って、花山帝がお手箱にお置きになってあった小刀を申し受けて、お立ちになった。

 

他のお二人(道隆公・道兼公)とも、渋々、それぞれおでかけになった。

品詞分解

「証 名詞
なき ク活用形容詞「なし」連体形
こと。」 名詞
格助詞
仰せ 尊敬語サ行下二段活用動詞「仰す」未然形
らるる 尊敬の助動詞「らる」連体形
接続助詞
「げに。」 副詞
とて 格助詞
御手箱 接頭語+名詞
格助詞
置か カ行四段活用動詞「置く」未然形
尊敬の助動詞「す」連用形
給へ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形
完了の助動詞「り」連体形
小刀 名詞
まし(申し) 謙譲語本動詞サ行四段活用動詞「ます(申す)」連用形
接続助詞
立ち ラ行四段活用動詞「立つ」連用形
給ひ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形
ぬ。 完了の助動詞「ぬ」終止形。
いま 副詞
二所 名詞
係助詞
苦む苦む 副詞
おのおの 副詞
おはさうじ 尊敬語本動詞サ行変格活用動詞「おはさうず」連用形
ぬ。 完了の助動詞「ぬ」終止形。

「子四つ。」と奏して、

かく仰せられ議するほどに、丑にもなりにけむ。

「道隆は右衛門の陣より出よ。道長は承明門より出でよ。」と、

それをさへ分かたせ給へば、しかおはしまし合へるに、

現代語訳

「子四つ(午前零時半ころ)。」と近衛府の役人が時刻を奏上してから、こういうように(=道隆は豊楽院、道兼は仁寿殿の塗籠、道長は大極殿へ行け)花山帝が仰せられ、相談しているうちに、

(時刻が経って)(出発は)丑の刻(午前一時ごろ)になってしまったのであろう。

 

 

花山帝は「道隆は右衛門府の詰め所から出よ。道長は承明門から出よ。」と通って行く道筋までもお分けになられたので、(道隆・道兼・道長はそれぞれ)その通りにおでかけになりましたが、

品詞分解

「子 名詞
四つ。」 名詞
格助詞
奏し 謙譲語本動詞サ行変格活用動詞「奏す」連用形
接続助詞
かく 副詞
仰せ 尊敬語サ行下二段活用動詞「仰す」未然形
られ 尊敬の助動詞「らる」連用形
議する サ行変格活用動詞「議す」連体形
ほど 名詞
格助詞
名詞
格助詞
係助詞
なり ラ行四段活用動詞「なる」連用形
完了の助動詞「ぬ」連用形
けむ。 過去推量の助動詞「けむ」終止形
道隆 名詞
係助詞
右衛門 名詞
格助詞
名詞
より 格助詞
出でよ。 ダ行下二段活用「出づ」命令形
道長 名詞
係助詞
承明門 名詞
より 格助詞
出でよ。」 ダ行下二段活用「出づ」連用形
格助詞
それ 代名詞
格助詞
さへ 副助詞
分かた タ行四段活用動詞「分かつ」未然形
尊敬の助動詞「す」連用形
給へ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形
接続助詞
しか 副詞
おはしまし合へ 尊敬語本動詞ハ行四段活用動詞「おはしましあふ」已然形
完了の助動詞「り」連体形
接続助詞

 

中の関白殿、陣まで念じておはしましたるに、宴の松原のほどに、

そのものともなき声どもの聞こゆるに、ずちなくて帰り給ふ。

現代語訳

中の関白殿=道隆公は、右衛門府の詰め所までは(恐ろしさを)がまんしていらっしゃいましたが、宴の松原あたりに、なんとも得体の知れないものの声々が聞こえるので、(おそろしくて)どうしようもなくて(帝のいる清涼殿の殿上の間に)お帰りになった。

品詞分解

名詞
格助詞
関白殿 名詞
名詞
まで 副助詞
念じ サ行変格活用動詞「念ず」連用形
接続助詞
おはしまし(おはし) 尊敬語本動詞「おはします」連用形
たる 完了の助動詞「たり」連体形
接続助詞
宴の松原 名詞
格助詞
ほど 名詞
格助詞
代名詞
格助詞
もの 名詞
格助詞
係助詞
なき 補助形容詞ク活用形容詞「なし」連体形
声ども 名詞+接尾語
格助詞
聞こゆる ヤ行下二段活用動詞「聞こゆ」連体形
接続助詞
ずちなく ク活用形容詞「ずちなし」連用形
接続助詞
帰り ラ行四段活用動詞「帰る」連用形
給ふ。 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」終止形。

粟田殿は、露台の外まで、わななくわななくおはしたるに、

仁寿殿の東面のみぎりのほどに、軒と等しき人のあるやうに

見え給ひければ、ものもおぼえて、「身の候はばこそ、

仰せ言も承らめ。」とて、おのおのたち帰り参り給へれば、

現代語訳

粟田殿=道兼公は、(紫宸殿と仁寿殿との間にある)露台(=板張りの台)の外まで、(恐怖で)ぶるぶると震えていらっしゃいましたが、仁寿殿の東側の石を敷いたところのあたりに、(背の高さが仁寿殿の)軒と同じくらいの人がいるようにお見えになったので、正気を失って、「(自分の)身(=命)があってこそ、花山帝のご命令もお引き受けできるのだ。(死んでしまっては無意味だ)」と思って、それぞれ、引き返して清涼殿の殿上の間においでになったので、

品詞分解

粟田殿 名詞
係助詞
露台 名詞
格助詞
名詞
まで 副助詞
わななくわななく 副詞
おはし 尊敬語本動詞サ行変格活用動詞「おはす」連用形
たる 完了の助動詞「たり」連体形
接続助詞
仁寿殿 名詞
格助詞
東面 名詞
格助詞
みぎり 名詞
格助詞
ほど 名詞
格助詞
名詞
格助詞
等しき 等しき
名詞
格助詞
ある ラ行変格活用動詞「あり」連体形
やう 名詞※「やうに」でとるなら比況の助動詞「やうなり」連用形 学校の先生に従うべし!
格助詞
見え ヤ行下二段活用動詞「見ゆ」連用形
給ひ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形
けれ 過去の助動詞「けり」已然形
接続助詞
もの 名詞
係助詞
おぼえ ヤ行下二段活用動詞「おぼゆ」未然形
接続助詞
「身 名詞
格助詞
候は 丁寧語補助動詞ハ行四段活用動詞「候ふ」未然形
接続助詞
こそ 係助詞(係り結び)
仰せ言 名詞
係助詞
承ら 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「承る」未然形
め。」 推量の助動詞「む」已然形(「こそ」結び)
とて 格助詞
おのおの 副詞
たち帰り ラ行四段活用動詞「たち帰る」連用形
参り 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「参る」連用形
給へ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形
完了の助動詞「り」已然形
接続助詞

御扇をたたきて笑はせ給ふに、入道殿はいと久しく見えさせ給はぬを、

「いかが」とおぼしめるほどにぞ、いとさりげなく、ことにもあらずげにて、

参らせ給へる。

現代語訳

(花山帝は)御扇を叩いてお笑いになられたが、入道殿(道長公)はたいそう長い間、お見えにならないので、「(道長は)どうしたのか」と(心配に)お思いになっていらっしゃるうちに、(道長公は)全く平然と、なんでもない様子で清涼殿の殿上の間に帰っておいでになった。

品詞分解

御扇 接頭語+名詞
格助詞
たたき カ行四段活用動詞「たたく」連用形
接続助詞
笑は ハ行四段活用動詞「笑ふ」未然形
尊敬の助動詞「す」連用形
給ふ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」連体形
接続助詞
入道殿 名詞
係助詞
いと 副詞
久しく シク活用形容詞「久し」連用形
見え ヤ行下二段活用動詞「見ゆ」未然形
させ 尊敬の助動詞「さす」連用形
給は 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」未然形
完了の助動詞「ぬ」連体形
格助詞
いかが 副詞
格助詞
おぼしめす 尊敬語本動詞サ行四段活用動詞「おぼしめす」連体形
ほど 名詞
格助詞
係助詞(係り結び)
いと 副詞
さりげなく ク活用形容詞「さりげなし」連用形
ことにもあらずげに ナリ活用形容動詞「ことにもあらずげなり」連用形
接続助詞
参ら 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「参る」未然形
尊敬の助動詞「す」連用形
給へ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形
る。 完了の助動詞「り」連体形(「ぞ」結び)

「いかにいかに。」と問はせ給へれば、いとのどやかに、

御刀に削られたる物を取り具して奉らせ給ふに、

「こは何ぞ。」と仰せらるれば、「ただにて帰り参りて侍らむは、

証候ふまじきにより、高御座の南面の柱にもとをけずりて候ふなり。」

とつれなく申し給ふに、いとあさましくおぼしめさる。

 

現代語訳

(花山帝が)「どうだったのか、どうだったのか。」と(道長公に)お尋ねになると、(道長公は)たいそう落ち着き払って、(花山帝にお借り申し上げた)御刀と(御刀で)削られたものをいっしょに取り揃えて(花山帝に)謙譲になさるので「これはなにか」と花山帝がおっしゃられると、

 

(道長公は)「何も持たずに手ぶらで(清涼殿の殿上の間の花山帝のもとに)帰ってまいりましたなら、何も(私が大極殿へ行ったという)証拠がございませんので、大極殿の高御座の南側の柱の根本を削ってまいったのでございます。」と平気な顔で申し上げたので、花山帝は(道長の肝の座った様子に)ひどく驚嘆なさった。

 

品詞分解

「いかに ナリ活用形容動詞「いかなり」連用形
いかに。」 ナリ活用形容動詞「いかなり」連用形
格助詞
問は ハ行四段活用動詞「問ふ」未然形
尊敬の助動詞「す」連用形
給へ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形
接続助詞
いと 副詞
のどやかに ナリ活用形容動詞「のどやかなり」連用形
御刀 接頭語+名詞
格助詞
削ら ラ行四段活用動詞「削る」未然形
尊敬の助動詞「る」連用形
たる 完了の助動詞「たり」連体形
名詞
格助詞
取り具し サ行変格活用動詞「取り具す」連用形
接続助詞
奉ら 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「奉る」未然形
尊敬の助動詞「す」連用形
給ふ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」連体形
接続助詞
「こ 代名詞
係助詞
名詞
ぞ。」 係助詞終助詞
格助詞
仰せ 尊敬語サ行下二段活用動詞「仰す」未然形
らるれ 尊敬の助動詞「らる」已然形
接続助詞
「ただに ナリ活用形容動詞「ただなり」連用形
接続助詞
帰り参り 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「帰り参る」連用形
接続助詞
侍ら 丁寧語補助動詞ラ行変格活用動詞「侍り」未然形
仮定婉曲の助動詞「む」連体形
係助詞
名詞
候ふ 丁寧語補助動詞ハ行四段活用動詞「候ふ」終止形
まじき 打消推量の助動詞「まじ」連体形
格助詞
より ラ行四段活用動詞「よる」連用形
高御座 名詞
格助詞
南面 名詞
格助詞
名詞
格助詞
もと 名詞
格助詞
けずり ラ行四段活用動詞「削る」連用形
接続助詞
候ふ 丁寧語補助動詞ハ行四段活用動詞「候ふ」連体形
なり。」 断定の助動詞「なり」終止形
格助詞
つれなく ク活用形容詞「つれなし」連用形
申し 謙譲語本動詞サ行四段活用動詞「申す」連用形
給ふ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」連体形
接続助詞
いと 副詞
あさましく シク活用形容詞「あさまし」連用形
おぼしめさ 尊敬語本動詞サ行四段活用動詞「おぼしめす」未然形
る。 尊敬の助動詞「る」終止形

こと殿たちの御けしきは、いかにもなほ直らで、

この殿のかくて参り給へるを、帝よりはじめ感じののしられ給へど、

うらやましきにや、またいかなるにか、ものも言はでぞ候ひ給ひける。

現代語訳

他の二人の殿方(=道隆公・道兼公)のお顔色はやはり依然として、直らないままで、この道長公がこうして(大極殿から清涼殿の殿上の間に平然として)お帰りになられたのを、花山帝をはじめ、(殿上人の)人々が口々に褒められているのが、羨ましいのでしょうか、また、どのように思っているのでしょうか、何もおっしゃらないでいらっしゃいました。

品詞分解

こと殿たち 名詞+接尾語
格助詞
御けしき 接頭語+名詞
係助詞
いかに ナリ活用形容動詞「いかなり」連用形
係助詞
なほ 副詞
直ら ラ行四段活用動詞「直る」未然形
接続助詞
代名詞
格助詞
殿 名詞
格助詞
かく 副詞
接続助詞
参り 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「参る」連用形
給へ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形
完了の助動詞「り」連体形
格助詞
名詞
より 格助詞
はじめ 格助詞
感じののしら ラ行四段活用動詞「感じののしる」未然形
受け身の助動詞「る」連用形
給へ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形
接続助詞
うらやましき シク活用形容詞「うらやまし」連体形
断定の助動詞「なり」連用形
係助詞(係り結びは省略されている)
また 副詞
いかなる ナリ活用形容動詞「いかなり」連体形
断定の助動詞「なり」連用形
係助詞(係り結びは省略されている)
もの 名詞
係助詞
言は ハ行四段活用動詞「言ふ」未然形
接続助詞
係助詞(係り結び)
候ひ 謙譲語本動詞ハ行四段活用動詞「候ふ」連用形
給ひ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形
ける。 過去の助動詞「けり」連体形。(「ぞ」結び)

なほ疑はしくおぼしめされければ、つとめて、「蔵人して、削りくづを

つがはしてみよ。」と仰せ言ありければ、持て行きて押しつけて

見給びけるに、つゆたがはざりけり。

現代語訳

それ(=実際に道長公が大極殿の高御座の南側の柱の根本を削ったあとを献上されたこと)でもやはり、花山帝は(実際に道長公が大極殿に行ったのかを)疑わしくお思いになったので、翌朝、「蔵人に命じて、削り屑を削ったあとにあてがってみなさい。」とご命令がありましたので、(蔵人が削り屑を大極殿の高御座に)持って行って(削り屑を)柱に押し当ててご覧になると、少しの違いもありませんでした(ぴったり一致した)。

なほ 副詞
疑はしく シク活用形容詞「疑はし」連用形
おぼしめさ 尊敬語本動詞サ行四段活用動詞「おぼしめす」未然形
尊敬の助動詞「る」連用形
けれ 過去の助動詞「けり」已然形
接続助詞
つとめて 名詞
「蔵人 名詞
して 格助詞
削りくづ 名詞
格助詞
つがはし サ行四段活用動詞「つがはす」連用形
接続助詞
みよ。」 マ行上一段活用「見る」命令形
格助詞
仰せ言 名詞
あり ラ行変格活用動詞「あり」連用形
けれ 過去の助動詞「けり」已然形
接続助詞
持て行き カ行四段活用動詞「持て行く」連用形
接続助詞
押しつけ カ行下二段活用動詞「押しつく」連用形
接続助詞
マ行上一段活用「見る」連用形
給び 尊敬語補助動詞バ行四段活用動詞「給ぶ」連用形
ける 過去の助動詞「けり」連体形
接続助詞
つゆ 副詞
たがは ハ行四段活用動詞「たがふ」未然形
ざり 打消の助動詞「ず」連用形
けり。 過去の助動詞「けり」終止形。

その削り跡は、いとけざやかにて侍めり。

末の世にも、見る人は、なほあさましきことにぞ申しかし。

現代語訳

その削りあとは、(今でも)たいそうはっきりと残っているようです。

 

後の世にも、それ(削り跡)を見る人は、やはり(道長公の肝の太さに)驚きあきれることだと申したことですよ。

品詞分解

代名詞
格助詞
削り跡 名詞
係助詞
いと 副詞
けざやかに ナリ活用形容動詞「けざやかなり」連用形
接続助詞
丁寧語補助動詞ラ行変格活用動詞「侍り」連体形「侍る」撥音便「はべん」の「ん」無表記形
めり。 推定の助動詞「めり」終止形
末の世 名詞
格助詞
係助詞
見る マ行上一段活用「見る」連体形
名詞
係助詞
なほ 副詞
あさましき シク活用形容詞「あさまし」連体形
こと 名詞
格助詞
申し 謙譲語本動詞サ行四段活用動詞「申す」連用形
過去の助動詞「き」連体形
かし。 終助詞

 

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