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大鏡競弓競べ弓競射道長伝ノ四品詞分解現代語訳全訳

 

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大鏡競弓競べ弓競射道長伝ノ四品詞分解全訳現代語訳

の3です

 

つぎにぞ帥殿射給ふに、いみじう臆し給ひて、御手もわななくけにや、

的のあたりにだに近く寄らず、無辺世界を射給へるに、

関白殿色青くなりぬ。

現代語訳

次に帥殿(伊周公)が射なさったが、ひどく気おくれなさって、

お手もふるえたせいでしょうか、

的のそばにさえ近よらず、途方もないそっぽを射なさったので、

関白殿(道隆公)は、お顔が青くなった。

品詞分解

つぎ 名詞
格助詞
係助詞
帥殿 名詞
ヤ行上一段動詞「射る」連用形
給ふ 尊敬補助動詞「給ふ」連体形、係り結びは流れている 尊敬語 補助動詞 世継⇒帥殿 ~なさる
に、 接続助詞
いみじう シク活用形容詞「いみじ」連用形ウ音便
臆し サ行変格活用動詞「臆す」連用形
給ひ ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形 尊敬語 補助動詞 世継⇒帥殿 ~なさる
て、 接続助詞
御手 名詞
係助詞
わななく カ行四段活用動詞「わななく」連体形
名詞。故・せい
断定の助動詞「なり」連用形
や、 疑問係助詞「あらむ」が省略されている
名詞
格助詞
あたり 名詞
格助詞
だに 副詞
近く ク活用形容詞「近し」連用形
寄ら ラ行四段活用動詞「寄る」未然形
ず、 打消しの助動詞「ず」連用形
無辺世界 名詞
格助詞
ヤ行上一段動詞「射る」連用形
給へ ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形 尊敬語 補助動詞 世継⇒帥殿 ~なさる
完了の助動詞「り」連体形
に、 接続助詞
関白殿 名詞
名詞
青く ク活用形容詞「「青し」連用形
なり ラ行四段活用動詞「なる」連用形
ぬ。 完了の助動詞「ぬ」終止形

また入道殿射給ふとて、

「摂政・関白すべきものならば、この矢あたれ」

と仰せらるるに、はじめの同じように、

的のやぶるばかり、同じ所に射させ給ひつ。

現代語訳

(さて)また入道殿(道長公)がお射なさろうとして、(今度は)、

「(この自分が、将来)摂政や関白になるはずのものならば、

この矢よ、当たれ。」

とおっしゃっ(て、矢を放ちなさっ)たところが、前と同じように、

的が割れるほど、同じところにお射当てになりました。

品詞分解

また 接続詞
入道殿 名詞
ヤ行上一段動詞「射る」連用形
給ふ 尊敬補助動詞「給ふ」終止形 尊敬語 補助動詞 世継⇒入道殿(道長公) ~なさる
とて、 格助詞
「摂政・関白 名詞
サ行変格活用動詞「す」終止形
べき 当然の助動詞「べし」連体形
もの 名詞
なら 断定の助動詞「なり」未然形
ば、 接続助詞
代名詞
格助詞
名詞
あたれ」 ラ行四段活用動詞「「あたる」命令形
格助詞
仰せ 尊敬語サ行下二段活用動詞「仰す」未然形 尊敬語 本動詞 世継⇒道長公 (いう)仰る
らるる 尊敬の助動詞「らる」連体形 尊敬語 助動詞 世継⇒道長公 ~なさる
に、 接続助詞
はじめ めいし
格助詞
同じ シク活用形容詞「おなじ」連体形
よう 名詞
に、 格助詞
名詞
格助詞
やぶる ラ行下二段活用動詞「やぶる」終止形
ばかり、 副助詞
同じ シク活用形容詞「同じ」連体形
名詞
格助詞
ヤ行上一段活用動詞「射る」未然形
させ 尊敬の助動詞「さす」連用形 尊敬語 助動詞 世継⇒道長公 ~なさる
給ひ 尊敬の補助動詞「給ふ」連用形 尊敬語 補助動詞 世継⇒道長公 ~なさる
つ。 完了の助動詞「つ」終止形

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