と言ひ入れて、局の前を過ぎられけるを、
小式部の内侍、御簾より半ば出でて、直衣の袖をひかえて、
定頼の中納言は冗談で、小式部内侍に
と言葉をかけて、(小式部内侍の)部屋の前を通り過ぎなさったのを、
小式部内侍は、御簾から半ば身を乗り出して、(定頼の中納言の)直衣の袖を引っ張って、
定頼の中納言 | 名詞 |
戯れ | 名詞 |
に、 | 格助詞 |
小式部の内侍 | 名詞 |
に、 | 格助詞 |
「丹後 | 名詞 |
へ | 格助詞 |
遣はし | サ行四段活用動詞「遣はす」連用形 |
ける | 過去の助動詞「けり」連体形 |
人 | 名詞 |
は | 係助詞 |
参り | ラ行四段活用動詞「参る」連用形 |
に | 完了の助動詞「ぬ」連用形 |
たる | 完了の助動詞「たり」連体形 |
や。」 | 終助詞 |
と | 格助詞 |
言ひ入れ | ラ行下二段活用動詞「言ひ入る」連用形 |
て、 | 接続助詞 |
局 | 名詞 |
の | 格助詞 |
前 | 名詞 |
を | 格助詞 |
過ぎ | ガ行上二段活用動詞「過ぐ」未然形 |
られ | 尊敬の助動詞「らる」連用形
尊敬語 助動詞 作者⇒定頼の中納言 ~なさる |
ける | 過去の助動詞「けり」連体形 |
を、 | 格助詞 |
小式部の内侍 | 名詞 |
御簾 | 名詞 |
より | 格助詞 |
半ば | 名詞 |
出で | ダ行下二段活用動詞「出づ」連用形 |
て、 | 接続助詞 |
直衣 | 名詞 |
の | 格助詞 |
袖 | 名詞 |
を | 格助詞 |
ひかへ | ハ行下二段活用動詞「ひかふ」連用形 |
て、 | 接続助詞 |
まだふみもみず天の橋立
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