Categories: 古文国語

をりふしの移り変わるこそ徒然草品詞分解現代語訳敬語助動詞その1

 

東京都府中市の大学受験プロ家庭教師『逆転合格メーカー』のコシャリです。

いつも独学受験.jpにお越しいただきましてありがとうございます。

助動詞:薄緑のマーカーです
敬語:緑のマーカーです
係り結び:オレンジのマーカーです。

本文

をりふしの移り変はるこそ、ものごとにあはれなれ

「もののあはれは秋こそまされ

と、人ごとに言ふめれど、それもさるものて、今ひときは心も浮きたつものは、春の気色にこそめれ

鳥の声などもことのほかに春めきて、のどやかなる日影に、垣根の草萌えいづるころより、やや春ふかく霞わたりて、花もやうやうけしきだつほどこそあれ、折しも雨風うちつづきて、心あわたたしく散り過ぎ

 

現代語訳

季節が移り変わりることこそ、あらゆることにおいて情趣が深いものである

みんな
しみじみとした趣は秋が最も優っている  

と誰もが言うようだけれど、それ(秋が一番趣深いということ)もなるほどもっともだが、

(誰もが最も趣深いという秋よりも)より心も浮き立つものは、春の様子にこそあるようだ。

鳥の鳴き声などもとりわけ春らしくて、のどかな日の光にてらされて、垣根の草の芽が出てくる頃から、

段々と春が深くなって、霞があたり一面にたって、桜の花も次第に季節にふさわしくなろうとする(咲きだそうとする)頃であるのに、

ちょうどそんな(一番いい)頃に雨が降ったり、風が吹いたりすることが続いて、気ぜわしくすっかり散ってしまう。

 

ポイント

いちいち桜の花になんか一喜一憂しねーよ!

というのは無粋というものです。

 

 

兼好法師はなんとなく斜に構えて知識人ぶっているところが

個人的には好きではないですが、

(といっても、大して読んでませんが、)

春のほうが心がワクワクするという点には賛成ですね。

 

 

品詞分解

をりふし 名詞
格助詞
移り変はる ラ行四段活用動詞「移り変はる」連体形
こそ 係助詞(係り結び)
ものごと 名詞
格助詞
あはれなれ ナリ活用形容動詞「あはれなり」已然形。(「こそ」結び)
「もののあはれ 名詞
係助詞
名詞
こそ 係助詞 (係り結び)
まされ ラ行四段活用動詞「まさる」已然形(「こそ」結び)
格助詞
人ごと 名詞
格助詞
言ふ ハ行四段活用動詞「言ふ」終止形
めれ 婉曲の助動詞「めり」已然形
接続助詞
それ 代名詞
係助詞
さる 連体詞
もの 名詞
断定の助動詞「なり」連用形
接続助詞
副詞
ひときは 副詞
名詞
係助詞
浮きたつ タ行四段活用動詞「浮き立つ」連体形
もの 名詞
係助詞
名詞
格助詞
気色 名詞
格助詞
こそ 係助詞(係り結び)
ラ行変格活用補助動詞「あり」の連体形「ある」

Page: 1 2

コシャリ

This website uses cookies.