子貢はさらに「もし、やむを得ず食、軍備、信義の三つのうち
一つを辞めなくてはならなくなったら、何を先に捨てるべきでしょうかと聞いた。
孔子は、「軍備を捨てよ」とお答えになった。
子貢はまた「もし、やむを得ず残りの食と信義のうち
どちらかを捨てなければならないとしたら、どちらを先に捨てるべきでしょうか。
孔子は「食を捨てよ。食を捨てると、民は飢え、餓死するが、
もとより誰もが死は免れられない。
人の世に信義、ないし信頼がなければ、国の政治は成り立たないのだ」と言った。
道徳教育、食、軍備の順で大事だということですね。
道徳の確立、経済の安定、国防といいかえられるでしょうか。
魯の哀公が孔子の門人の有若に対して、
「今年は飢饉で国家の歳入が不足をきたしているが、どうしたらよいか」と質問した。
有若は、「なぜ、十分の一を租税とする徹(てつ)の税法を実施なさらないのですか」
とお答えした。
哀公は驚いて、「十分の二の税法を実施していても足りない。
どうして十分の一の徹税などを実施できるだろうか」と言った。
有若が答えて申し上げるには、「君主と民は一体で、民が富めば君も富み、
民、民が貧しければ、君も貧しくなります。
もし人民が十分な生活をして満ち足りたということになったら、君主は、
誰と一緒になって自分は不足しているとおっしゃるのでしょうか。
もし人民が皆不十分な生活をして不足しているということになったら、
君主は、誰と一緒になって、充ち足りているとおっしゃるのでしょうか。
凶作で悪化した財政を救済する方法は、
税を減らすことで民の力を休ませて、
国力を恢復させることだとかんがえることはできませんか」と。
背景
当時、魯の三桓の勢力が権勢を誇っていた。
公室財政は横取りされ、
哀公は、窮迫していた。
孔子が、ただ一言で訴訟事件の判決を下して人を納得させることのできる者は、
わが門人の中では、由だけだと、称賛なさった。
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「天の下に道有り。丘ために易えず」ー論語のどこにありますか。読み方、意味を教えてください。