浜松中納言物語世の中の深きためしには東洋大学2017古文2月8日

一体こんな暮らしをする人は誰だろうかと思いながら、(中納言が)中にお入りになると、聖は想いもよらずぎょっと驚き呆れるほど思って驚く様はこの上ない。

聖の弟子たちなどが騒ぎ立てて、洗い清めてよい御座所などをご用意申し上げて、お入れ申し上げた。

 

東洋大学ではこう聞かれた

Z見ゆる見ゆを活用させると?

⇒係助詞「ぞ」があるので連体形にする。「見ゆ」はヤ行下二段活用

見え/見え/見ゆ/見ゆる/見ゆれ/見えよ

A堂いとをかしう建てての解釈は?

堂をたいへん趣深く建てて

「をかし」は「趣深い」で覚えておこう。それだけで点取れます

B聞こゆ/べう/も/あら/ぬ世界にの解釈は?

聞こえるはずもない世界

「べう」は推量の助動詞「べし」の連用形「べく」のウ音便

山奥では鳥の声もしないほど静寂があると考えられていたことを古文常識として知っておこう

C誰(たれ)かはかかる住まひする人のあらむの解釈は?

一体こんな暮らしをする人は誰だろうか

「かは」は反語、疑問。ここでは疑問なので慣れておこう。

D弟子どもなど立ち騒ぎの解釈は?

弟子たちなどが、驚き騒ぎ立てて

単語の対応を見よう。弟子ども=弟子たち など=など 立ち騒ぐ=騒ぎ立てる

dかりそめにの意味は?

一時的に

建物の場合「一時的に」の意味になることが多い

eあさましげにの意味は?

ぎょっと驚いた様子で

「あさましげなり」は形容詞の「あさまし」を「驚き呆れる」「興ざめだ」から類推しよう。単語暗記、頑張るべし!

 

結局何ができればいいの?

  • 単語「をかし」「かりそめなり」「あさましげなり(あさまし)」を暗記する
  • ヤ行下二段活用動詞「見ゆ」の活用を言えるようにする
  • 「べう」が助動詞「べし」の連用形のウ音便であると見抜けるようにする
  • 「かは」の疑問に反応できるようにする

 

 

聖は年六十ばかりにて、もと人がら(柄)は、E口惜しききは(際)にはあらざりければにや、なげの老人(おいびと)とも見えず、物/清げウに/さらぼいて/賤しエから/ず、住ひなどきたな(穢)げならずしなして、堂どもfあらまほしげなり。

現代語訳

聖は年齢が六十くらいで、もともとの人となりが、取るに足らない身分ではなかったためかありふれた老人とも見えずに、こざっぱりとしてやせていてみすぼらしくなく、住まいなども見苦しくなく整えて、御堂のたたずまいなどもいかにも好ましい感じである。

東洋大学ではこう聞かれた

E口惜しききは(際)にはあらざりければにやの解釈は?

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