東京外大の学部授業にナワトル語はありませんが、AA研の言語研修で学べる年があり、2026年度はナワトル語が開講されました。外大生の履修方法、スペイン語から入るべき理由、入学前にできる独学ルートまで解説します。

東京外国語大学に行けばナワトル語を学べますか?

結論から言うと、東京外大の学部の通常授業にナワトル語はありませんが、学内のアジア・アフリカ言語文化研究所(AA研)が開く集中講座「言語研修」で学べる年があります。2026年度はまさにナワトル語が開講されました。

Yahoo!知恵袋で「東京外国語大学に行けばナワトル語を学べますか?」という質問を見かけ、回答しました。受験生や外大に興味のある方にも役立つ話なので、回答の内容に情報を補って整理しておきます。

 

そもそもナワトル語とは

ナワトル語は、メキシコが公認する68の先住民語のひとつで、話者はおよそ160万〜170万人。北米大陸で最大の先住民語です。いわゆる「アステカ帝国」の言語として知られ、植民地期には先住民の共通語として大量の文献が書き残されました。

言葉のしくみも独特で、たとえば nimitztlazohtla の一語だけで「私はあなたを愛している」という文になります。

実は意外と身近な言語でもあります。チョコレート・トマト・アボカドといった言葉はナワトル語が元になっていて、メキシコシティの地下鉄にもナワトル語由来の駅名がたくさんあります。

学部の授業:2026年度のシラバスには見当たらない

2026年度のシラバスを確認した限り、学部の通常授業としてナワトル語の科目は開講されていません。外大の専攻語・地域言語はかなり幅広いのですが、ナワトル語はその中に入っていません。

一方で、図書館にはナワトル語の文献があります。たとえば次のようなものです。

どちらも英語で書かれた、古典ナワトル語の定番の文法書・辞書です。

AA研の言語研修:2026年度はナワトル語が開講

外大の府中キャンパスにあるAA研では、毎年「言語研修」という集中講座を開いています。2026年度の開講言語はブラーフイー語とナワトル語でした。専門研究者と母語話者がペアで講師を務めるのが特徴です。

項目 2026年度の内容
期間 2026年8月24日〜9月16日
時間数 90時間(文化講演を含む)
内容 現代語と古典語(植民地期)の両方。古文書の読解や現地調査の実践まで
受講料 54,000円(教材費込み)
定員 約10名(書類選考あり)
対象 大学生、大卒者、必要な学力と動機のある人。一般社会人も歓迎

ポイントは、外大生ならこの研修を授業として履修できることです。履修するには、3月ごろの履修ガイダンスへの参加と所定の手続きが必要です。学内向けの案内では受講料は不要とされていますが、年度ごとに必ず要項で確認してください。