結婚式と受験の意外な関係

私は離婚どころか結婚したこともないので、
結婚に必要な準備時間や経済的・精神的な負担等は
推量することしかできないのですが、

大変な労力であることは、
想像に難くありません。

会場の選定や、招待する友人・知人のピックアップ、
座席表、予算やご祝儀による集金計画、
上司や友人へのスピーチ依頼、料理選び、
余興のプラン、タイムテーブル、新郎なら新婦へのサプライズなどなど

外から見ているだけでも、大変だな~
と思ってしまいます。

しかし、こうしたそれこそ共同作業を乗り越えてこそ
結婚式は成り立つんですよね。

また、多くの労力を注ぎ込んで迎えた結婚式で、
招待した大勢の友人や知人、親戚、上司その他の前で
夫婦として添い遂げることを誓いますよね。

健やかなるときも、病めるときも、
喜びのときも、悲しみのときも、
富めるときも、貧しいときも、
これを愛し、これを敬い、
これを慰め、これを助け、
その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?

なんて牧師さんがいいますが、
「はい」と大勢の前で宣言をし、
さらに大勢の人から祝福されたり、
拍手をされて承認されることで
夫婦としての実感がより強固になり、
その後の生活も続いていくんですよね。

tikai
ここで大事なのは、

  1. 大変な労力をかけて、二人で協力して結婚式を迎えた

  2. 二人で協力して家庭を築いていくことを大勢の前で誓い

  3. それを承認された

という点なのですが、実はこれ、心理学的な用語で
「コミットメントと一貫性」と言います。

ひとたび決定を下したり、ある立場を取ると、
そのコミットメントと一貫した行動を取るように、
個人的にも対人的にも圧力がかかります。

そのような圧力によって、
私たちは前の決定を正当化するように行動します。

ロバート・チャルディーニ『影響力の武器』誠信書房、2007年、P99。

堅苦しい説明になりましたが、
せっかく心理的な働きがあるなら、
これを受験に利用しない手はありませんね。

とくに自分は意思が弱いのかもしれないという自覚があるなら、
心理的な働きを使いましょう。

塾などによっては、
志望校や目標を頻繁に書かせたりすることがありますが、
実はこうした心理的な働きを狙っています。

もちろん、他の生徒への競争意識なども
考えていると思いますが。