共通テストの導入、スピーキングテストの導入など
色々な変化がいっぺんに押し寄せてきたのに加えて、
今のこのコロナの状況、今年の受験生は気の毒だなと思います。
対策について相談しようにも、
予備校の先生にも高校の先生にも気軽に聞ける状況では
ないかもしれません。
この記事では東京外国語大学のスピーキング問題の構成や
それぞれの対策、最後に宿題を出しています。
ぜひ最後まで御覧ください。
なお東京外国語大学の公式サイトのリンクを載せておきます
一般選抜における「主体性評価」について
主体性評価:学力の3要素([1]知識・技能の確実な習得、[2]思考力、判断力、表現力、[3]主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度)を、多面的、総合的に評価するために、高校時代に主体性を持って取り組んだことを出願時に記入してもらいます。調査書の内容と共に、 合否判定ライン上に位置する志願者の選抜に用います。
http://www.tufs.ac.jp/admission/exam/policy.html
東京外国語大学スピーキングテストのデモ内容はこちら
https://www.britishcouncil.jp/exam/bct-s/about
東京外国語大学のスピーキング問題の全体像と本番の雰囲気は?
2月25日当日はスピーキングから始まります。
http://www.tufs.ac.jp/documents/admission/exam/nyugakusyasenbatsu2023.pdf
国際日本学部の現役生の情報によると、
パソコンのあるスペースに移動し、
何人かの受験生が同時にパソコンの前でしゃべるので、
他の人の話す声がよく聞こえていたようです。
2022年は、片手で操作できるタブレット端末が配られ、
それに向かって話すようです。
公式の受験ガイドが動画で出ています
試験開始は一斉に行われるので、みんな同時に話します。
ヘッドホンをつけて行うようですので、
音声が聞き取れないことはないと思いますが、
集中力が問われますね。
ある程度雑音のある環境で練習して、
慣れたほうが良さそうです。
また、タブレットに向かって話すというのも、
慣れていない人は録音機能等で慣れておくといいかもしれません。
※自分で自分の英語を聞くのは客観視できるので、おすすめです。
機器の動作確認等があるため試験は、11:00-11:40の40分間ですが、
スピーキングテストそのものは12分、
4つの大問で構成されます。
大問が進むごとに難易度が上がります。
各大問の構成と対策は後述します。
東京外国語大学のスピーキングテストの配点は?
50点です。2次試験の英語の配点250点と合わせて300点になります。
これを多いと見るか、少ないと見るかは人によると思いますが、
過剰に恐れる必要はないと思います。
そもそも2次試験の英語自体、
満点を取らなくてはいけないような性質の試験ではありませんし、
共通テスト450点と2次試験400点の合計850点から考えると
約50/850 5.8%です。理科OR公民の50点と同じですね。
対策次第で満点(に近い点数)も狙えると思うので
数学や理科公民よりはコスパがいいとは思います。
東京外国語大学のスピーキング問題の各大問の問題と対策
スピーキング対策に英会話スクールは必要?
You Tubeで2020年に入学したばかりの高校1年生のやる気あふれる方から
コメントをいただきましたので、
気になる方もいらっしゃるかと思います。
スピーキングの対策に英会話スクールが必要かどうかですが、
個人的には
英会話スクールに行く必要はないと思います。
おお、この間受験が終わったばかり?なのに戦意がすごいですね。 素晴らしいです!
いや、英会話は行かなくても大丈夫です。
余裕があるとか、とにかく私は話したいんだーとかでなければ。
もちろん 発音の矯正など目的が明確なら英会話スクールもありです。
今は難しそうに見えると思いますが、あのレベルなら質問に答えるだけですし、
(中略)ある程度スピーキングで聞かれる内容も準備できるので、
優先順位は低いですよ。
高1生ならまずは高校の英文法と、
英単語と英熟語をしっかり暗記して、
長文を読めるようになるのを第一の目標にすると良いですよ。
といっても、まだピンと来ない部分が多々あると思いますので、
ひとまずは学校の英語の課題をやりきってみてくださいね!
スピーキングの対策準備編
まずは英語を発信する回路を鍛えておきます。
読解の勉強で音読やシャドウイング等は行っていると思いますが、
こちらの瞬間英作文を使って、
考えたことが口をついて出てくる状態をつくります。
こちらは英作文の初期にも使っていくといいですね。
東京外国語大学のスピーキングテスト第1問
スピーキングテストの第1問は受験生自身の説明になります。
30秒×3問になります。
サンプル問題を見る限りだと
外語大を受験するレベルの方なら特に対策はいらないかなと思います。
- 好きな月は?
- 好きな曜日は?
- 休日何してる?
- 家はどんな感じ?
- 夏休みは何をしてた?
- 冬休みは何をしてた?
このくらいならすぐ答えられますよね?
- 好きな科目は?
- 好きな食べ物は?
- それをするとどう感じるの?
なんて暇な時に英語でぶつぶつつぶやいてみましょう。
東京外国語大学のスピーキングテスト第2問
スピーキングテストの第2問は
理由や説明を明確にして自分の意見を述べる問題です。
45秒×3問になります。
(1)で1枚の写真をみてそれを描写し、
(2)(3)で関連する質問に答えていきます。
スピーキングテスト第2問の対策としては、
普段から目に入ったものを英語でつぶやいてみるのがいいですね。
英検でも漫画を描写する似たような問題があると思いますが、
わざわざ英検の過去問を買ってこなくても、
日常的に見た景色を英語にしていれば、
練習になるかと思います。
2020年の外出自粛ムードだと少々気を遣いますが、
公園を散歩しているときなど
目に入ったワンシーンを英語にしてみてください。
風景の描写もいいですが、
基本的には人が登場するシーンですよ。
例えば、
公園でママ友たちがおしゃべりしているとか、
子供が楽しそうに遊んでいるとか、
犬の散歩をしている飼い主さん同士が挨拶しているとか
そんなシーンを描写してみるといいですね。
(2)では自分が子供のときに好きな時間の過ごし方、
(3)では親は子供に趣味を持つよう促すべきか、
など、関連する質問に答えていきます。
(3)はある程度準備できる気がしますね。
第2問まではそこまで準備しなくても、
人によっては大丈夫かと思います。
本番の緊張状態を考えると、
もちろん準備するにこしたことはありません。
東京外国語大学のスピーキングテスト第3問
スピーキングテスト第3問は、
写真の描写や比較を理由や説明と共に述べる問題です
第2問同様45秒×3問になります。
(1)で2枚の写真を比較して、
(2)(3)で関連する質問に答えます
デモ問題で見ると(1)で出てくる写真はかなり対比が明確です。
どちらも共通しているのはコミュニケーションですが、
対面とデジタルツールを使っている点が異なっています。
かなり対比が明確なので、写真を見た瞬間に、
ある程度質問は予想できるかなと思います。
(2)で対面とオンラインのコミュニケーションの違いについて
(3)ではインターネットが人間関係の形成の助けになっているか
問題が進むにつれて抽象度が上がっていますね。
この問題くらいからはある程度準備しておかないときついかなと思います。
東京外大の英語スピーキングテストBCT-S対策パート3予想問題2にChatGTPによる解答例をつけました
東京外国語大学のスピーキングテスト第4問
スピーキングテスト第4問は、
抽象的なトピックについて自身の経験や意見を述べる問題です
1分考えて2分話します。
これは予め考えておかないとその場では思いつかないように思います。
サンプル問題では、
何かを達成した経験や 何か目標を立てて邁進した経験などが問われています。
この問題を見ると、おそらく2021年入試から導入される
一般選抜における「主体性評価」について
- (1)高校(又は高校に相当する学校。以下同じ)時代に取り組んだことや
将来に向けての意欲についての自己評価(チェックリスト) - (2)高校時代に主体性を持って取り組んだこと(200 字以内)
が考慮されているのではないかと予想されます。
参考 東京外大アドミッション・ポリシー
http://www.tufs.ac.jp/admission/exam/policy.html
主体性評価:学力の3要素([1]知識・技能の確実な習得、[2]思考力、判断力、表現力、[3]主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度)を、多面的、総合的に評価するために、高校時代に主体性を持って取り組んだことを出願時に記入してもらいます。調査書の内容と共に、 合否判定ライン上に位置する志願者の選抜に用います。
対策としては、
- WEBでの出願時に求められる自己評価のチェック項目をメモしておくこと
- 高校時代に頑張ったことをあらかじめ日本語で200字で書いておくこと
- そしてそれを英語にしておきましょう。
2分英語で話すというのは、ゆっくり目に話してもけっこうな分量です。
実際私が今教えている生徒さんにまずは200字の日本語で頑張ったことを書いてもらい、
それを英語にしてもらいましたが、1分ちょっとになっていました。
2分間英語で話すとなると、
日本語で200字書いたあとに、ある程度情報を付け足していく必要があります。
まずは日本語で書いてみて、英語にし、音読しながら時間を計って、
更に情報を追加する、
なんてことに
出願後から本番までの貴重な時間を使うのは
大変もったいないですので、
この記事を読んでくださったあなたは、
今すぐ高校時代に主体的に取り組んだこと、
頑張ったことを日本語で書き出して、
英語にしてみてください。
サンプル問題から考えると、
- 自分が経験した挑戦や努力したこと
- その挑戦や課題、困難な状況をどう克服し、処理したか
- 挑戦、課題、困難な状況は人々に有益か
など、困難な状況を工夫しして乗り越えた経験や、それをどう他人に活かすかという視点が求められています。
ここで東京外国語大学の求める学生像を確認してみるとこのようにあります。
東京外国語大学では、世界諸地域の言語・文化・社会の仕組みを解明する諸学問分野や、国際的な諸問題を超域的な視点から扱う諸学問分野の基礎を学ぶことができます。
国内外の高等学校等において、総合的で確かな基礎学力、ものごとに対する思考力・判断力・表現力、そして主体的に学ぶ態度を身に付けたうえで、本学の理念に共感し、さまざまな文化的背景をもつ人々と共に働き、地球的な課題に取り組む意欲にあふれる人を受け入れます。
東京外国語大学の求める学生像より引用、マーカーは私が引きました。
http://www.tufs.ac.jp/admission/navi/exam/data/post-15.html
高校時代に様々な文化的背景をもつ人々と交流して地球規模の課題に取り組むきっかけになるような経験を持つ高校生ばかりではないと思います。
少なくとも田舎出身の私にはそんな経験はありませんでした。
ですので、
どうしよう俺バスケットしかやってなかったぞとか
水泳で速く泳ぐことしか考えてなかったとか、
英語部だったけど、日本人しかいなかったぞ、
なんてことは気にしなくても大丈夫です。安心してください。
ですが、
様々な人を巻き込んだ経験(協働)は盛り込んだ方がいいように思います。
例えば、
バスケットでなかなかスリーポイントシュートが入らなかったので、
一人で黙々と練習しました。毎日500本のシューティングを欠かしたことがありません。
大会では僕のシュートが決め手になって初のベスト8に進出することができました。
弱点を克服することもでき、努力は裏切らないことを学びました。
というよりも、(それは大変すごいことなんですが)
バスケットボール部に所属していた私のチームは県でベスト8になることを目標にしました。
対戦相手を研究し、全員で作戦を練った結果、初のベスト8進出を果たしました。
時に、意見の対立から仲違いをしたり、モチベーションが下がったチームメイトを励ます必要があったりと、
大変なこともありましたが、チームで協力することで一人では思ってもみなかった作戦を組むことができました。
この経験から、他人を思いやりながら協力することで自分も周りも全員が成長でき、高い目標に到達できることを学びました。
という方が望ましいと考えられます。
※上記の文章は適当に考えていますので、あまり参考にしないでください。
ちなみに、
文章が思いつかないときには、
「ガクチカ 部活 例文」
「ガクチカ サークル 例文」
「ガクチカ アルバイト 例文」
など、「ガクチカ ◯◯ 例文」と検索してみると具体例が出てきます。
※就職活動で応募したい企業に提出するエントリーシートには、
学生時代に力をいれたこと(ガクチカ)を記入する欄があります。
それらを参考にするといいと思います。
ちなみに、
こういう文章、嘘は望ましくないですが、
少々盛るのはありです笑
合否ラインギリギリでない限り、
内容が点数化されることはないと思いますが、
積極的にアピールを!
※入力して頂いた情報は、調査書の内容と共に、合否判定ライン上に位置する志願者の選抜に用います。
あくまで抽象的な事柄についてなので、
東京外国語大学のスピーキングの第4問は
ガクチカの内容だけ準備すればOKでしょ?
という姿勢では心もとないですが、
ひとまずはサクッと準備しておきましょう。
※日本語で高校時代に頑張ったことを
コメント欄に書いていただければ、何人かは添削しようと思いますので、
気が向いたら書いてみてくださいね。
※200字なので、最低190字くらいは書きたいところですね。
東京外国語大学スピーキング問題の対策まとめ
第1問は特に神経質にならなくても大丈夫そう
第2問は見た風景を英語でつぶやいてみよう。
(3)は予め準備できるかもしれないぞ。
第3問は2つの写真の共通点と相違点を見抜く、
そこから抽象度を上げて問題を予想しよう。
(2)(3)は準備できるかもしれないぞ
第4問はとりあえずガクチカを200字で日本語にし、
それを膨らませて英語にしておこう。
PS
準備できるって言ったって何すりゃいいんだよという方!
僕が問題を分析した限りでは、
予想問題をある程度量産できるかなと思いますので、
ご期待ください。
出来ましたらご連絡しますので、ご興味があればコシャリ通信にご登録をどうぞ
PPS
共通テスト導入、スピーキング導入
更にこのコロナの状況の中
人によっては学校にも、塾や予備校にも行けなくて、
ひたすら学校から送られて来る課題の連絡に押し潰されそうになりながら
たった一人で受験に立ち向かうとなると、
さすがに気の毒です。
3年ぶりに外大合格計画を募集しようかなと思っております。
ページはまだ以前のままです。
参考になれば幸いです。