源氏物語夕顔夕顔の死宵過ぐるほど品詞分解現代語訳7はこちら

「いとうたて、乱り心地の悪しうはべれば、

うつぶし臥してはべるや。御前 にこそわりなく思さるらめ」と言へば、 「そよ。などかうは」とて、かい探りたまふに、息もせず。引き動かしたま へど、なよなよとして、我にもあらぬさまなれば、 「いといたく若びたる人にて、物にけどられぬるなめり」と、せむかたなき心地したまふ。

現代語訳

右近は「とても気味が悪い、私はたまらなく怖くて気分が悪いので、

うつ伏せになっているのです。(私よりも)ご主人さま=夕顔の方こそどんなにか怖くお思いになっているでしょう」と言うと、

源氏は「そうだ、どうしてこれほど怖がっているのだろう。」と言って、

源氏は夕顔を手探りなさると、夕顔は息もしない。源氏は夕顔を揺すりなさるけれども、夕顔はぐにゃぐにゃして、正気を失った様子なので、

「(夕顔は)たいそうひどく子供のような人で、物の怪に魂を奪い取られてしまったのだろう」と源氏はどうしようもないお気持ちになる。

「いと 「副詞
うたて 副詞
乱り心地 名詞
の 格助詞
悪しう シク活用形容詞「悪し」連用形「悪しく」ウ音便
はべれ ラ行変格活用動詞「侍り」已然形 丁寧語 補助動詞 右近→源氏 ~です
ば 接続助詞
うつぶし サ行四段活用動詞「うつぶす」連用形
臥し サ行四段活用動詞「臥す」連用形
て 接続助詞
はべる ラ行四段活用動詞「侍り」連体形 丁寧語 補助動詞 右近→源氏 ~です
や。 間投助詞
御前 接頭語+名詞
に 格助詞
こそ 係助詞(係り結び)
わりなく ク活用形容詞「わりなし」連用形
思さ サ行四段活用動詞「思す」未然形
る 自発の助動詞「る」終止形
らめ」 現在推量の助動詞「らむ」已然形(「こそ」結び)
と 格助詞
言へ ハ行四段活用動詞「言ふ」已然形
ば 接続助詞
「そよ。 感動詞
など 副詞
かう 副詞「かく」ウ音便
は」 係助詞
と 格助詞
て 接続助詞
かい探り ラ行四段活用動詞「かい探る」連用形
たまふ ハ行四段活用動詞「たまふ」連体形 尊敬語 補助動詞 作者→源氏 ~なさる
に 接続助詞
息 名詞
も 係助詞
せ サ行変格活用動詞「す」未然形
ず。 打消の助動詞「ず」終止形
引き動かし サ行四段活用動詞「引き動かす」連用形
たまへ ハ行四段活用動詞「たまふ」已然形 尊敬語 補助動詞 作者→源氏 ~なさる
ど 接続助詞
なよなよと 副詞
し サ行変格活用動詞「す」連用形
て 接続助詞
我 代名詞
に 断定の助動詞「なり」連用形
も 係助詞
あら ラ行変格活用動詞「あり」未然形
ぬ 打消の助動詞「ず」連体形
さま 名詞
なれ 断定の助動詞「なり」已然形
ば 接続助詞
「いと 「副詞
いたく ク活用形容詞「いたし」連用形「いたく」ウ音便(副詞法)
若び バ行上二段活用動詞「若ぶ」連用形
たる 完了の助動詞「たり」連体形
人 名詞
に 断定の助動詞「なり」連用形
て 接続助詞
物 名詞
に 格助詞
けどら ラ行四段活用動詞「けどる」未然形
れ 受け身の助動詞「る」連用形
ぬる 完了の助動詞「ぬ」連体形
な 断定の助動詞「なり」連体形「なる」撥音便「なん」の「ん」無表記形
めり」 推量の助動詞「めり」終止形
と 格助詞
せむかたなき ク活用形容詞「せむかたなし」連体形
心地 名詞
し サ行変格活用動詞「す」連用形
たまふ。 ハ行四段活用動詞「たまふ」終止形 尊敬語 補助動詞 作者→源氏 ~なさる

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