百人一首1番歌 秋の田のかりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ

こんにちは、ブログをご覧いただきありがとうございます。

ちょうど次に担当する生徒が、
国語、特に古文をやりたいということなので、
百人一首シリーズを記事にしていこうと思います。

普通に百人一首で古文の解説をしてもいいのですが、
そういったサイトはほかにいくらでもあるので、
英語や、日本史の勉強にもつながるようにしていきます。

秋の田の かりほのいほの とまをあらみ
わが衣手は  つゆにぬれつつ

稲穂
あきのたの かりほのいほの とまをあらみ
わかころもては つゆにぬれつつ

英訳
How wet my sleeves with dew of night,
For in this ill- thatched cot I sleep,
Guarding the fields of autumn bright
with grain for farmers now to reap.

上記は小倉百人一首
の訳です。

語句の確認
sleeve 袖
dew 露
thatch わら・カヤ・ヤシなどの屋根ふき材料
cot 田舎家 あばらや
bright 明るい 輝かしい
reap 刈る、刈り入れる、収穫する

Out in the fields this autumn day
They’re busy reaping grain;
I sought for shelter ‘neath this roof,
But fear I sought in vain,–
My sleeve is wet with rain.

‘neath  beneath 下に

こちらはリンクの古い版ですね。
A Hundred Verses from Old Japan: Bilingual Edition (Tuttle Classics)

歌意

ようやく実った稲穂、秋の田を守る田の辺の番小屋に私は泊まる。

即席で建てられた番小屋は仮小屋で、屋根を葺いた苫は目が粗いので、
すきまから露がもれ落ちて、私の袖は濡れに濡れ、乾く暇もない。

それをただ一人守っているのは本当に寂しい。

品詞分解

秋        名詞
の        格助詞
田        名詞
の        格助詞
かりほ     名詞
の        格助詞
庵        名詞
の        格助詞
苫     名詞
を      格助詞
あら    形容詞 ク活用 語幹
み     接尾辞
わ     代名詞
が     格助詞
衣手    名詞
は     係助詞
露     名詞
に     格助詞
濡れ   動詞 ラ行下二段活用 連用形
つつ   接続助詞

修辞

かりほ 刈り穂と仮庵(かいいほ)で掛詞になっています。