大鏡菅原道真の左遷東風吹かば品詞分解敬語助動詞

本文

右大臣の御年五十七、八/やおはしましけむ

ともに世の政をせしめ給ひあひだ、右大臣は才世に優れめでたくおはしまし、

御心おきても、ことのほかにかしこくおはします。

左大臣は御年も若く、才もことのほかに劣り給へにより、

右大臣の御おぼえことのほかにおはしましたるに、

左大臣安からず思したるほどに、

さるべき/おはしけむ、右大臣の御ためによからぬこと出できて、

昌泰四年正月二十五日、大宰権帥になしたてまつりて、流さ給ふ。

現代語訳

品詞分解

右大臣 名詞
格助詞
御年 名詞
五十七、八 名詞
断定の助動詞「なり」連用形
接続は体言連体形など
なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ
係助詞 (係り結び)
おはしまし 尊敬語
補助動詞
サ行四段活用動詞「おはします」連用形
作者⇒右大臣=道真公
いらっしゃる
けむ 過去推量の助動詞「けむ」連体形 (「や」結び)
接続は未然形
◯/◯/けむ/けむ/けめ/◯
ともに 副詞
名詞
格助詞
名詞
格助詞
サ行変格活用動詞「す」未然形
しめ 尊敬の助動詞「しむ」連用形
接続は未然形
しめ/しめ/しむ/しむる/しむれ/しめよ
給ひ 尊敬語
補助動詞
ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形
作者⇒右大臣=道真公
「なさる」
過去の助動詞「き」連体形
接続は連用形(カ変・サ変は特別)
せ/◯/き/し/しか/◯
あひだ、 名詞
右大臣 名詞
係助詞
名詞
世に 副詞
優れ ラ行下二段活用・連用形
めでたく ク活用形容詞「めでたし」連用形
おはしまし 尊敬語
補助動詞
サ行四段活用動詞「おはします」連用形
作者⇒右大臣=道真公
いらっしゃる
御心おきて 名詞
係助詞、
ことのほかに ナリ活用形容動詞「ことのほかなり」連用形
かしこく ク活用形容詞「かしこし」連用形
おはします 尊敬語
補助動詞
サ行四段活用動詞「おはします」終止形
作者⇒右大臣=道真公
いらっしゃる
左大臣 名詞
係助詞
御年 名詞
係助詞
若く ク活用形容詞「若し」連用形
名詞
係助詞
ことのほかに ナリ活用形容動詞「ことのほかなり」連用形
劣り ラ行四段活用動詞「劣る」連用形
給へ 尊敬語
補助動詞
ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形
作者⇒左大臣
「なさる」
存続の助動詞「り」連体形
接続はサ変の未然形・四段の已然形
ら/り/り/る/れ/れ
格助詞
より ラ行四段活用動詞・連用形、
右大臣 名詞
格助詞
御おぼえ 名詞
ことのほかに ナリ活用形容動詞「ことのほかなり」連用形
おはしまし 尊敬語
補助動詞
サ行四段活用動詞「おはします」連用形
作者⇒(右大臣=道真公の)御おぼえ
いらっしゃる
たる 存続の助動詞「たり」連体形
接続は連用形
たら/たり/たり/たる/たれ/たれ
接続助詞、
左大臣 名詞
安から ク活用形容詞「安し」未然形
打消の助動詞「ず」連用形
接続は未然形
[な]ず・ざら/[に]ず・ざり/ず/ぬざる/ね・ざれ/ざれ
思し 尊敬語
本動詞
サ行四段活用動詞「思す」連用形
作者⇒左大臣
お思いになる
たる 存続の助動詞「たり」連体形
接続は連用形
たら/たり/たり/たる/たれ/たれ
ほど 名詞
格助詞
さる ラ行変格活用「さり」連体形
べき 当然の助動詞「べし」連体形
接続は終止形、ラ変型は連体形
べく・べから/べく・べかり/べし/べき・べかる/べけれ/◯
断定の助動詞「なり」連用形
接続は体言連体形など
なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ
係助詞
おはし 尊敬語
補助動詞
サ行変革活用動詞「おはす」連用形
作者⇒右大臣=道真公
いらっしゃる
けむ 過去原因推量の助動詞「けむ」連体形
接続は未然形
◯/◯/けむ/けむ/けめ/◯
右大臣
格助詞
御ため
格助詞
よから ク活用形容詞「よし」未然形
打消の助動詞「ず」連体形
接続は未然形
[な]ず・ざら/[に]ず・ざり/ず/ぬざる/ね・ざれ/ざれ
こと 名詞
出でき カ行変格活用動詞「出で来(く)」連用形
接続助詞
昌泰四年正月二十五日、
大宰権帥 (だざいのごんのそち)
格助詞
なし サ行四段活用動詞「なす」連用形
たてまつり 謙譲語
補助動詞
ラ行四段活用動詞「奉る」連用形
作者⇒右大臣=道真公
「~申し上げる」
接続助詞、
流さ サ行四段活用動詞「流す」未然形
受身の助動詞「る」連用形
接続は四段・ナ変・ラ変の未然形
れ/れ/る/るる/るれ/れよ
給ふ 尊敬語
補助動詞
ハ行四段活用動詞「給ふ」終止形
作者⇒右大臣=道真公
「なさる」