大鏡菅原道真の左遷東風吹かば品詞分解敬語助動詞

本文

なきことにより、かく罪せられ給ふを、かしこく思し嘆きて、

やがて山崎にて出家せしめ給ひて、

都遠くなるままに、あはれに心細く思さて、

君が住む宿の梢をゆくゆくと隠るるまでも返り見しはや

また、播磨の国におはしまし着きて、

明石の駅といふ所に御宿りせしめ給ひて、

駅の長のいみじく思へ気色を御覧じて、

作らしめ給ふ詩、いとかなし。

駅長莫驚時変改
一栄一落是春秋

現代語訳

品詞分解

なき ク活用形容詞「なし」連体形
こと 名詞
格助詞
より ラ行四段活用動詞「よる」連用形、
かく 副詞
罪せ サ行変格活用動詞「罪す」未然形
られ 受身の助動詞「らる」連用形
接続は四段・ナ変・ラ変以外の未然形
られ/られ/らる/らるる/らるれ/られよ
給ふ 尊敬語
補助動詞
ハ行四段活用動詞「給ふ」連体形
作者⇒右大臣=道真公
「なさる」
格助詞、
かしこく ク活用形容詞「かしこし」連用形
思し嘆き 尊敬語
本動詞
カ行四段活用動詞「思し嘆く」連用形
作者⇒右大臣=道真公
おなげきになる
接続助詞、
やがて 副詞
山崎
にて 格助詞
出家せ サ行変格活用動詞「出家す」・未然形
しめ 尊敬の助動詞「しむ」連用形
接続は未然形
作者⇒右大臣=道真公
しめ/しめ/しむ/しむる/しむれ/しめよ
給ひ 尊敬語
補助動詞
ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形
作者⇒右大臣=道真公
「なさる」
接続助詞、
名詞
遠く ク活用形容詞「遠し」連用形
なる ラ行四段活用動詞「なる」連体形
まま 名詞
格助詞
あはれに ナリ活用形容動詞「あはれなり」連用形
心細く ク活用形容詞「心細し」連用形
思さ 尊敬語
本動詞
サ行四段活用動詞「思す」未然形
作者⇒右大臣=道真公
お思いになる
尊敬の助動詞「る」連用形
作者⇒右大臣=道真公
接続は四段・ナ変・ラ変の未然形
れ/れ/る/るる/るれ/れよ
接続助詞
名詞
格助詞
住む マ行四段活用動詞「住む」連体形
宿 名詞
格助詞
名詞
格助詞
ゆくゆくと 副詞
隠るる ラ行下二段活用「隠る」連体形
まで 副助詞
係助詞
返り見 マ行上一段活用「返り見る」連用形
過去の助動詞「き」連体形
接続は連用形(カ変・サ変は特別)
せ/◯/き/し/しか/◯
終助詞
間投助詞
また 接続詞、
播磨の国 名詞
格助詞
おはしまし着き 尊敬語
本動詞
カ行四段活用動詞「おはしまし着く」連用形
作者⇒右大臣=道真公
接続助詞、
明石 名詞
格助詞
名詞
格助詞
いふ ハ行四段活用動詞「いふ」連体形
名詞
格助詞
御宿り 名詞
サ行変格活用動詞「す」未然形
しめ 尊敬の助動詞「しむ」連用形
作者⇒右大臣=道真公
接続は未然形
しめ/しめ/しむ/しむる/しむれ/しめよ
給ひ 尊敬語
補助動詞
ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形
作者⇒右大臣=道真公
「なさる」
接続助詞、
名詞
格助詞
名詞
格助詞
いみじく シク活用形容詞「いみじ」連用形
思へ ハ行四段活用動詞「思ふ」已然形
存続の助動詞「り」連体形
接続はサ変の未然形・四段の已然形
ら/り/り/る/れ/れ
気色 名詞
格助詞
御覧じ 尊敬語
本動詞
サ行変格活用動詞「ご覧ず」連用形
作者⇒右大臣=道真公
ごらんになる←見る
接続助詞、
作ら ラ行四段活用動詞「つくる」未然形
しめ 尊敬の助動詞「しむ」連用形
作者⇒右大臣=道真公
接続は未然形
しめ/しめ/しむ/しむる/しむれ/しめよ
給ふ 尊敬語
補助動詞
ハ行四段活用動詞「給ふ」連体形
作者⇒右大臣=道真公
「なさる」
詩、 名詞
いと 副詞
かなし シク活用形容詞「かなし」終止形

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