東洋大学入試対策古文源氏物語2018年2月8日九条に、昔知れりける人

と語らひ慰めて、
「神仏こそは、さるべき方にも導き知らせたてまつりたまはめ。近きほどに、八幡の宮と申すは、かしこにても参り祈り申したまひし松浦、筥崎、同じ社なり。かの国を離れたまふとても、多くの願立て申したまひき。今、都に帰りて、かくなむ御験を得てまかり上りたると、早く申したまへ」

とて、八幡に詣でさせたてまつる。それのわたり知れる人に言ひ尋ねて、
五師とて、早く親の語らひし大徳残れるを呼びとりて、詣でさせたてまつる。

 

分析済み本文

住みつくべき可能べし連体やうもなきク活用形容詞なし連体を、母おとど、(は)明け暮れ嘆き/いとほしがれ/ばので、
(豊後の介)「何か。 この身はいとやすくはべり気楽なものです丁寧。(姫君)人一人の御身に(我が身を)代へたてまつり謙譲語申し上げる豊後⇒姫君て、 いづちもいづちもどこへでもいってまかり謙譲語まかる豊後⇒姫君失せな強意ぬ未然む推量む連体に咎あるまじ打消推量まじ終止。我らいみじき勢ひになりても、若君をさるものの中にはふらしたてまつり謙譲申し上げる豊後⇒姫君ては、何心地かせまし」

と(母を)語らひ慰めて、

(豊後)「神仏こそは、さるべき方にも導き知らせ使役す連用形たてまつり謙譲申し上げる豊後⇒姫君/たまは尊敬語なさる豊後⇒神仏め推量む已然。近きほどに、八幡の宮と申すは、かしこ(筑紫)にても参り謙譲/祈り/申し謙譲/たまひ尊敬/し過去き連体松浦、筥崎、同じ社なり断定。かの国を離れたまふ尊敬とても、多くの願立て申し/謙譲たまひ尊敬き過去き終。今、都に帰りて、かく/なむ係助詞/御験みしるしを得ア行下二え  ア行下二は得、心得のみてまかり謙譲上りたる完了たり連体と、早く(八幡宮に)申し/たまへ尊敬命令」

とて、(姫君を)八幡に詣でさせ使役さす連用たてまつる謙譲。それ(八幡)のわたり知れる完了り連体人に言ひ尋ねて、
五師とて、早く親のが語らひし過去き連体大徳(が)残れるを呼びとりて、(姫君を)詣でさせ使役さす連用たてまつる謙譲。

 

東洋大学ではこう聞かれた

「この身はいとやすくはべり」の解釈は?
「め」の文法的な説明は?

「得」の動詞の活用の種類は?

「る」の文法的な説明は?

 

品詞分解して確かめよう

住みつく カ行四段活用動詞「住み着く」終止形
べき 可能の助動詞「べし」連体形
接続は終止形、ラ変型は連体形
べく・べから/べく・べかり/べし/べき・べかる/べけれ/◯
やう 名詞
も 係助詞
なき ク活用形容詞「なし」連体形
を、 格助詞
母おとど、 名詞
明け暮れ 副詞
嘆き カ行四段活用動詞「嘆く」連用形
いとほしがれ ラ行四段活用動詞「いとほしがる」已然形
ば、 接続助詞
「何か。 感動詞
こ 代名詞
の 格助詞
身 名詞
は、 係助詞
いと 副詞
やすく ク活用形容詞「やすし」連用形
はべり。 丁寧語補助動詞ラ行変格活用「はべり」終止形
人一人 名詞
の 格助詞
御身 名詞
に 格助詞
代へ ハ行下二段活用動詞「代ふ」連用形
たてまつり 謙譲語 補助動詞 ラ行四段活用動詞「奉る」連用
て、 接続助詞
いづち 代名詞
も 係助詞
いづち 代名詞
も 係助詞
まかり失せ サ行下二段活用動詞「まかり失す」連用形
な 強意の助動詞「ぬ」未然形
接続は連用形
な/に/ぬ/ぬる/ぬれ/ね
む 推量の助動詞「む」連体形
に 格助詞
咎 名詞
ある ラ行変格活用動詞「あり」連体形
まじ。 打消推量の助動詞「まじ」終止形
接続は終止形、ラ変型には連体形
(まじく)・まじから/まじく・まじかり/まじ/まじき・まじかる/まじけれ/◯
我ら 代名詞
いみじき シク活用形容詞「いみじ」連体形
勢ひ 名詞
に 格助詞
なり ラ行四段活用動詞「なる」連用形
て 接続助詞
も、 係助詞
若君 名詞
を 格助詞
さる ラ行変格活用動詞「さり」連体形
もの 名詞
の 格助詞
中 名詞
に 格助詞
はふらし サ行四段活用動詞「はふらす」連用形
たてまつり 謙譲語補助動詞 ラ行四段活用動詞「奉る」連用形
て 接続助詞
は、 係助詞、
何心地 名詞
か 係助詞(係り結び)
せ サ行変格活用動詞「す」未然形
まし」 反実仮想の助動詞「まし」連体形(「か」結び)
接続は未然形
(ませ)・ましか/◯/まし/まし/ましか/◯
と 格助詞
語らひ慰め マ行下二段活用動詞「語らひ慰む」連用形
て、 接続助詞
「神仏 名詞
こそ 係助詞(係り結び)
は、 係助詞、
さる ラ行変格活用動詞「さり」連体形
べき 当然の助動詞「べし」連体形
接続は終止形、ラ変型は連体形
べく・べから/べく・べかり/べし/べき・べかる/べけれ/◯
方 名詞
に 格助詞
も 係助詞
導き知らせ カ行四段活用動詞「導き知らす」
せ 使役の助動詞「す」連用形
接続は四段・ナ変・ラ変の未然形
せ/せ/す/する/すれ/せよ
たてまつり 謙譲語補助動詞ラ行四段活用動詞「奉る」連用形
たまは 尊敬語
ハ行四段活用動詞「給ふ」未然形
め。 推量の助動詞「む」已然形(「こそ」結び)
接続は未然形
◯/◯/む/む/め/◯
近き ク活用形容詞「近し」連体形
ほど 名詞
に、 格助詞
八幡の宮 名詞
と 格助詞
申す 謙譲語本動詞サ行四段活用動詞「申す」連体形
は、 係助詞、
かしこ 代名詞
にて 格助詞
も 係助詞
参り祈り 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「参り祈る」連用形
申し 謙譲語補助動詞 サ行四段活用動詞「申す」 連用形
たまひ 尊敬語
ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形
し 過去の助動詞「き」連体形
松浦、 名詞
筥崎、 名詞
同じ シク活用形容詞「同じ」連体形
社 名詞
なり。 断定の助動詞「なり」終止形
接続は体言連体形など
なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ
か 代名詞
の 格助詞
国 名詞
を 格助詞
離れ ラ行下二段活用動詞「離る」連用形
たまふ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」終止形
と 格助詞
て 接続助詞
も、 係助詞
多く ク活用形容詞「多し」連用形
の 格助詞
願 名詞
立て タ行下二段活用動詞「立つ」連用形
申し 謙譲語補助動詞サ行四段活用動詞「申す」連用形
たまひ 尊敬語
ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形
き。 過去の助動詞「き」終止形
接続は連用形(カ変・サ変は特別)
せ/◯/き/し/しか/◯
今、 名詞
都 名詞
に 格助詞
帰り ラ行四段活用動詞「帰る」連用形
て、 接続助詞
かく 副詞
なむ 係助詞(係り結び)
御験 名詞
を 格助詞
得 ア行下二段活用動詞「得(う)」連用形
て 接続助詞
まかり上り 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「まかり上る」連用形
たる 完了の助動詞「たり」連体形(「なむ」結び)
接続は連用形
たら/たり/たり/たる/たれ/たれ
と、 格助詞
早く ク活用形容詞「早し」連用形
申し 謙譲語本動詞サ行四段活用動詞「申す」連用形
たまへ」 尊敬語 補助動詞
ハ行四段活用動詞「給ふ」命令形
と 格助詞
て、 接続助詞
八幡 名詞
に 格助詞
詣で ダ行下二段活用動詞「まうづ」未然形
させ 使役の助動詞「さす」連用形
接続は未然形
させ/させ/さす/さする/さすれ/させよ
たてまつる。 謙譲語補助動詞ラ行四段活用動詞「奉る」終止形

 

東洋大学で出た本文

「うち次ぎては、仏の御なかには、初瀬なむ、日の本のうちには、あらたなる験現したまふと、唐土にだに聞こえあむなり。まして、わが国のうちにこそ、遠き国の境とても、年経たまへれば、若君をばまして恵みたまひてむ」