伊勢物語初冠うひかうぶり一段品詞分解全訳と解説

※追ひつきて=すぐに

「老ひつきて」で「大人ぶって」の意味ととる説もある。

ちょうど元服したところなので、

「俺も大人だからな~歌で自己アピールしないとな」

なんてかっこうつけている姿を想像すればいいかも。

こどもならいきなり、その家に入っていっちゃうかもしれませんね。

 

格助詞
なむ 係助詞
をひつき カ行四段活用動詞「追ひつく」連用形
接続助詞
言ひやり ラ行四段活用動詞「言ひやる」連用形
ける。 過去の助動詞「けり」連体形。「なむ」結び

ついでおもしろきことともや思ひけむ。

(男はその)ことの次第を趣深いこととでも思ったのであろう。

ついで 名詞
おもしろき ク活用形容詞「おもしろし」連体形
こと 名詞
格助詞
係助詞
係助詞
思ひ ハ行四段活用動詞「思ふ」連用形
けむ。 過去原因推量の助動詞「けむ」連体形。「や」の結び

みちのくの忍ぶもぢずり誰ゆゑに

乱れそめにし我ならなくに

(さて、この歌は)

陸奥の国のしのぶもしずりの乱れ模様のように(私の
心は思い乱れておりますが、あなた以外の)だれのた
めに乱れ始めてしまった私でしょうか。(みんなあなた
のせいなのです。)

 

みちのく 名詞
格助詞
しのぶもぢずり 名詞
名詞
ゆゑ 名詞
格助詞
乱れそめ マ行下二段活用動詞「乱れそむ」連用形
完了の助動詞「ぬ」連用形
過去の助動詞「き」連体形
名詞
なら 断定の助動詞「なり」未然形
なく 打消の助動詞「ず」のク語法
終助詞

といふ歌の心ばへなり。

という歌の趣である。

格助詞
いふ ハ行四段活用動詞「いふ」連体形
名詞
格助詞
心ばへ 名詞
なり 断定の助動詞「なり」終止形

昔人は、かくいちはやきみやびをなむしける。