建礼門院右京大夫集またの年の春品詞分解｜ページ 4

ものをとかく思ひ続くるままに、悲しさもなほまさる心地す。

はかなくあはれなりける契りのほども、

わが身ひとつのことにはあらず。同じゆかりの夢見る人は、

知るも知らぬもさすが多くこそなれど、

さしあたりて、例なくのみおぼゆ。

さても	接尾語
げに	副詞
ながらふる	ハ行下二段活用動詞「長らふ」連体形
世	名詞
の	格助詞
習ひ	名詞
心憂く	ク活用形容詞「心憂し」連用形
明け	カ行下二段活用動詞「明く」連用形
ぬ	完了の助動詞「ぬ」終止形
暮れ	ラ行下二段活用動詞「暮る」連用形
ぬ	完了の助動詞「ぬ」終止形
と	格助詞
し	サ行変格活用動詞「す」連用形
つつ	接続助詞
さすがに	副詞
現し心	名詞
も	係助詞
交じり	ラ行四段活用動詞「交じる」連用形
もの	名詞
を	格助詞
とかく	副詞
思ひ続くる	カ行下二段活用動詞「思ひ続く」連体形
まま	名詞
に	格助詞
悲しさ	名詞
も	係助詞
なほ	副詞
まさる	ラ行四段活用動詞「まさる」連体形
心地	名詞
す。	サ行変格活用動詞「す」終止形
はかなく	ク活用形容詞「はかなし」連用形
あはれなり	ナリ活用形容動詞「あはれなり」連用形
ける	過去の助動詞「けり」連体形
契り	名詞
の	格助詞
ほど	名詞
も	係助詞
わ	代名詞
が	格助詞
身	名詞
ひとつ	名詞
の	格助詞
こと	名詞
に	断定の助動詞「なり」連用形
は	係助詞
あら	補助動詞ラ行変格活用動詞「あり」未然形
ず。	打消の助動詞「ず」終止形
同じ	シク活用形容詞「同じ」連体形
ゆかり	名詞
の	格助詞
夢	名詞
見る	マ行上一段活用「見る」連体形
人	名詞
は	係助詞
知る	ラ行四段活用動詞「知る」連体形
も	係助詞
知ら	ラ行四段活用動詞「知る」未然形
ぬ	打消の助動詞「ず」連体形
も	係助詞
さすが	副詞
多く	ク活用形容詞「多し」連用形
こそ	係助詞（係り結び）
なれ	断定の助動詞「なり」已然形（「こそ」結び）
ど	接続助詞
さしあたり	ラ行四段活用動詞「さしあたる」連用形
て	接続助詞
例	名詞
なく	ク活用形容詞「なし」連用形
のみ	副助詞
おぼゆ。	ヤ行下二段活用動詞「おぼゆ」終止形。