目次
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朱雀院の行幸は、神無月の十日あまりなり。
世の常ならず、おもしろか るべきたびのことなりければ、
御方々、物見たまはぬことを口惜しがりたまふ。
主上も、藤壷の見たまはざらむを、飽かず思さるれば、
試楽を御前にて、せさせたまふ。
朱雀院 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
行幸 | 名詞 | ||||
は | 係助詞 | ||||
神無月 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
十日あまり | 名詞+接尾語 | ||||
なり。 | 断定の助動詞「なり」終止形 | ||||
世 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
常 | 名詞 | ||||
なら | 断定の助動詞「なり」未然形 | ||||
ず | 打消の助動詞「ず」連用形 | ||||
おもしろかる | ク活用形容詞「おもしろし」連体形 | ||||
べき | 当然の助動詞「べし」連体形 | ||||
たび | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
こと | 名詞 | ||||
なり | 断定の助動詞「なり」連用形 | ||||
けれ | 過去の助動詞「けり」已然形 | ||||
ば | 接続助詞 | ||||
御方々 | 接頭語+名詞 | ||||
物 | 名詞 | ||||
見 | マ行上一段活用動詞「見る」連用形 | ||||
たまは | ハ行四段活用動詞「たまふ」未然形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→御方々 | ~なさる |
ぬ | 打消の助動詞「ず」連体形 | ||||
こと | 名詞 | ||||
を | 格助詞 | ||||
口惜しがり | ラ行四段活用動詞「口惜しがる」連用形 | ||||
たまふ。 | ハ行四段活用動詞「給ふ」終止形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→御方々 | ~なさる |
主上 | 名詞 | ||||
も | 係助詞 | ||||
藤壷 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
見 | マ行上一段活用動詞「見る」連用形 | ||||
たまは | ハ行四段活用動詞「たまふ」未然形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→藤壺 | ~なさる |
ざら | 打消の助動詞「ず」未然形 | ||||
む | 推量の助動詞「む」連体形 | ||||
を | 格助詞 | ||||
飽か | カ行四段活用動詞「あく」未然形 | ||||
ず | 打消の助動詞「ず」連用形 | ||||
思さ | サ行四段活用動詞「思す」未然形 | 尊敬語 | 本動詞 | 作者→帝 | お思いになる |
るれ | 自発の助動詞「る」已然形 | ||||
ば | 接続助詞 | ||||
試楽 | 名詞 | ||||
を | 格助詞 | ||||
御前 | 名詞 | ||||
にて | 格助詞 | ||||
せ | サ行変格活用動詞「す」未然形 | ||||
させ | 使役の助動詞「さす」連用形 | ||||
たまふ。 | ハ行四段活用動詞「給ふ」終止形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→帝 | ~なさる |
源氏中将は、青海波をぞ舞ひたまひける。
片手には大殿の頭中将。容貌、 用意、人にはことなるを、
立ち並びては、なほ花のかたはらの深山木なり。
入り方の日かげ、さやかにさしたるに、
楽の声まさり、もののおもしろ きほどに、
同じ舞の足踏み、おももち、世に見えぬさまなり。
詠などしたまへるは、
「 これや、仏の御迦陵頻伽の声ならむ」と聞こゆ。
源氏中将 | 名詞 | ||||
は | 係助詞 | ||||
青海波 | 名詞 | ||||
を | 格助詞 | ||||
ぞ | 係助詞(係り結び) | ||||
舞ひ | ハ行四段活用動詞「舞ふ」連用形 | ||||
たまひ | ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→源氏 | ~なさる |
ける。 | 過去の助動詞「けり」連体形(「ぞ」結び) | ||||
片手 | 名詞 | ||||
に | 格助詞 | ||||
は | 係助詞 | ||||
大殿 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
頭中将。 | 名詞 | ||||
容貌 | 名詞 | ||||
用意 | 名詞 | ||||
人 | 名詞 | ||||
に | 格助詞 | ||||
は | 係助詞 | ||||
ことなる | ナリ活用形容動詞「ことなり」連体形 | ||||
を | 接続助詞 | ||||
立ち並び | バ行四段活用動詞「立ち並ぶ」連用形 | ||||
て | 接続助詞 | ||||
は | 係助詞 | ||||
なほ | 副詞 | ||||
花 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
かたはら | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
深山木 | 名詞 | ||||
なり。 | 断定の助動詞「なり」終止形 | ||||
入り方 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
日かげ | 名詞 | ||||
さやかに | ナリ活用形容動詞「さやかなり」連用形 | ||||
さし | サ行四段活用動詞「さす」連用形 | ||||
たる | 完了の助動詞「たり」連体形 | ||||
に | 格助詞 | ||||
楽 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
声 | 名詞 | ||||
まさり | ラ行四段活用動詞「まさる」連用形中止法 | ||||
もの | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
おもしろき | ク活用形容詞「おもしろし」連体形 | ||||
ほど | 名詞 | ||||
に | 格助詞 | ||||
同じ | シク活用形容詞「おなじ」連体形(「き」は省略されている) | ||||
舞 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
足踏み | 名詞 | ||||
おももち | 名詞 | ||||
世 | 名詞 | ||||
に | 格助詞 | ||||
見え | ヤ行下二段活用動詞「見ゆ」未然形 | ||||
ぬ | 打消の助動詞「ず」連体形 | ||||
さま | 名詞 | ||||
なり。 | 断定の助動詞「なり」終止形 | ||||
詠 | 名詞 | ||||
など | 副助詞 | ||||
し | サ行変格活用動詞「す」連用形 | ||||
たまへ | ハ行四段活用動詞「給ふ」未然形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→源氏 | ~なさる |
る | 完了の助動詞「り」連体形 | ||||
は | 係助詞 | ||||
「 これ | 代名詞 | ||||
や | 係助詞(係り結び) | ||||
仏 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
御迦陵頻伽 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
声 | 名詞 | ||||
なら | 断定の助動詞「なり」未然形 | ||||
む」 | 推量の助動詞「む」連体形(「や」結び) | ||||
と | 格助詞 | ||||
聞こゆ。 | ヤ行下二段活用動詞「聞こゆ」終止形 |
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おもしろくあはれなるに、帝、涙を拭ひたまひ、
上達部、親王たちも、みな泣きたまひぬ。
詠はてて、袖うちなほしたまへるに、
待ちとりたる楽のにぎははしき に、顔の色あひまさりて、
常よりも光ると見えたまふ。
おもしろく | ク活用形容詞「おもしろし」連用形 | ||||
あはれなる | ナリ活用形容動詞「あはれなり」連体形 | ||||
に | 接続助詞 | ||||
帝 | 名詞 | ||||
涙 | 名詞 | ||||
を | 格助詞 | ||||
拭ひ | ハ行四段活用動詞「拭ふ」連用形 | ||||
たまひ | ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→帝 | ~なさる |
上達部 | 名詞 | ||||
親王たち | 名詞+接尾語 | ||||
も | 係助詞 | ||||
みな | 名詞 | ||||
泣き | カ行四段活用動詞「泣く」連用形 | ||||
たまひ | ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→上達部・親王たち | ~なさる |
ぬ。 | 完了の助動詞「ぬ」終止形 | ||||
詠 | 名詞 | ||||
はて | タ行下二段活用動詞「はつ」連用形 | ||||
て | 接続助詞 | ||||
袖 | 名詞 | ||||
うちなほし | サ行四段活用動詞「うちなほす」連用形 | ||||
たまへ | ハ行四段活用動詞「給ふ」未然形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→源氏 | ~なさる |
る | 完了の助動詞「り」連体形 | ||||
に | 接続助詞 | ||||
待ちとり | ラ行四段活用動詞「待りとる」連用形 | ||||
たる | 完了の助動詞「たり」連体形 | ||||
楽 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
にぎははしき | シク活用形容詞「にぎははし」連体形 | ||||
に | 格助詞 | ||||
顔 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
色あひ | 名詞 | ||||
まさり | ラ行四段活用動詞「まさる」連用形 | ||||
て | 接続助詞 | ||||
常 | 名詞 | ||||
より | 格助詞 | ||||
も | 係助詞 | ||||
光る | ラ行四段活用動詞「光る」終止形 | ||||
と | 格助詞 | ||||
見え | ヤ行下二段活用動詞「見ゆ」連用形 | ||||
たまふ。 | ハ行四段活用動詞「給ふ」終止形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→源氏 | ~なさる |
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春宮の女御、かくめでたきにつけても、ただならず思して、
「神など、空にめでつべき容貌かな。うたてゆゆし」
とのたまふを、若き女房などは、心 憂しと耳とどめけり。
春宮 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
女御 | 名詞 | ||||
かく | 副詞 | ||||
めでたき | ク活用形容詞「めでたし」連体形 | ||||
に | 格助詞 | ||||
つけ | カ行下二段活用動詞「つく」連用形 | ||||
て | 接続助詞 | ||||
も | 係助詞 | ||||
ただなら | ナリ活用形容動詞「ただなり」未然形 | ||||
ず | 打消の助動詞「ず」連用形 | ||||
思し | サ行四段活用動詞「思す」連用形 | 尊敬語 | 本動詞 | 作者→東宮の女御 | お思いなる |
て | 接続助詞 | ||||
「神 | 名詞 | ||||
など | 副助詞 | ||||
空 | 名詞 | ||||
に | 格助詞 | ||||
めで | ダ行下二段活用動詞「めづ」連用形 | ||||
つ | 強意の助動詞「つ」終止形 | ||||
べき | 推量の助動詞「べし」 | ||||
容貌 | 名詞 | ||||
かな。 | 終助詞(詠嘆) | ||||
うたて | 副詞 | ||||
ゆゆし」 | シク活用形容詞「ゆゆし」終止形 | ||||
と | 格助詞 | ||||
のたまふ | ハ行四段活用動詞「のたまふ」連体形 | 尊敬語 | 本動詞 | 作者→東宮の女御 | おっしゃる |
を | 格助詞 | ||||
若き | ク活用形容詞「若し」連体形 | ||||
女房など | 名詞+接尾語 | ||||
は | 係助詞 | ||||
心憂し | ク活用形容詞「心憂し」終止形 | ||||
と | 格助詞 | ||||
耳 | 名詞 | ||||
とどめ | マ行下二段活用動詞「とどむ」連用形 | ||||
けり。 | 過去の助動詞「けり」終止形 |
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藤壷は、 「おほけなき心のなからましかば、
ましてめでたく見えまし」と思すに、夢の心地なむしたまひける。
宮は、やがて御宿直なりけり。
(帝)「今日の試楽は、青海波に事みな尽きぬな。
いかが見たまひつる」と、聞こえたまへば、あいなう、
御いらへ聞こえにくくて、 「殊にはべりつ」とばかり聞こえたまふ。
藤壷 | 名詞 | ||||||||
は | 係助詞 | ||||||||
「おほけなき | ク活用形容詞「おほけなし」連体形 | ||||||||
心 | 名詞 | ||||||||
の | 格助詞 | ||||||||
なから | ク活用形容詞「なし」未然形 | ||||||||
ましか | 反実仮想の助動詞「まし」未然形 | ||||||||
ば | 接続助詞 | ||||||||
まして | 副詞 | ||||||||
めでたく | ク活用形容詞「めでたし」連用形 | ||||||||
見え | ヤ行下二段活用動詞「見ゆ」連用形 | ||||||||
まし」 | 反実仮想の助動詞「まし」終止形 | ||||||||
と | 格助詞 | ||||||||
思す | サ行四段活用動詞「思す」連体形 | 尊敬語 | 本動詞 | 作者→藤壺 | お思いなる | ||||
に | 接続助詞 | ||||||||
夢 | 名詞 | ||||||||
の | 格助詞 | ||||||||
心地 | 名詞 | ||||||||
なむ | 係助詞(係り結び) | ||||||||
し | サ行変格活用動詞「す」連用形 | ||||||||
たまひ | ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→藤壺 | ~なさる | ||||
ける。 | 過去の助動詞「けり」連体形(「なむ」結び) | ||||||||
宮 | 名詞 | ||||||||
は | 係助詞 | ||||||||
やがて | 副詞 | ||||||||
御宿直 | 名詞 | ||||||||
なり | 断定の助動詞「なり」連用形 | ||||||||
けり。 | 過去の助動詞「けり」終止形 | ||||||||
(帝)「今日 | 名詞 | ||||||||
の | 格助詞 | ||||||||
試楽 | 名詞 | ||||||||
は | 係助詞 | ||||||||
青海波 | 名詞 | ||||||||
に | 格助詞 | ||||||||
事 | 名詞 | ||||||||
みな | 名詞 | ||||||||
尽き | カ行上二段活用動詞「尽く」連用形 | ||||||||
ぬ | 完了の助動詞「ぬ」終止形 | ||||||||
な。 | 終助詞(詠嘆) | ||||||||
いかが | 副詞 | ||||||||
見 | マ行上一段活用「見る」連用形 | ||||||||
たまひ | ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 帝⇒藤壺 | ~なさる | ||||
つる」 | 完了の助動詞「つ」連体形 | ||||||||
と | 格助詞 | ||||||||
聞こえ | ヤ行下二段活用動詞「聞こゆ」連用形 | 謙譲語 | 本動詞 | 作者→藤壺 | 申し上げる | ||||
たまへ | ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→帝 | ~なさる | ||||
ば | 接続助詞 | ||||||||
あいなう | ク活用形容詞「あいなし」連用形「あいなく」ウ音便 | ||||||||
御いらへ | 接頭語+名詞 | ||||||||
聞こえ | ヤ行下二段活用動詞「聞こゆ」連用形 | 謙譲語 | 本動詞 | 作者→帝 | 申し上げる | ||||
にくく | ク活用形容詞「にくし」連用形 | ||||||||
て | 接続助詞 | ||||||||
「殊に | ナリ活用形容動詞「ことなり」連用形 | ||||||||
はべり | ラ行変格活用動詞「はべり」連用形 | ||||||||
つ」 | 完了の助動詞「つ」終止形 | ||||||||
と | 格助詞 | ||||||||
ばかり | 副助詞 | ||||||||
聞こえ | ヤ行下二段活用動詞「聞こゆ」連用形 | 謙譲語 | 本動詞 | 作者→帝 | ~申し上げる | ||||
たまふ。 | ハ行四段活用動詞「給ふ」終止形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→藤壺 | ~なさる |
「片手もけしうはあらずこそ見えつれ。舞のさま、手づかひなむ、
家の子は殊なる。この世に名を得たる舞の男どもも、
げにいとかしこけれど、ここしうなまめいたる筋を、えなむ見せぬ。
試みの日、かく尽くしつれば、紅葉の蔭やさうざうしくと思へど、
見せたてまつらむの心にて、用意せさせつる」など聞こえたまふ。
「片手 | 名詞 | ||||
も | 係助詞 | ||||
けしう | シク活用形容詞「けし」連用形「けしく」ウ音便 | ||||
は | 係助詞 | ||||
あら | ラ行変格活用動詞「あり」未然形 | ||||
ず | 打消の助動詞「ず」終止形 | ||||
と | 格助詞 | ||||
こそ | 係助詞(係り結び) | ||||
見え | ヤ行下二段活用動詞「見ゆ」連用形 | ||||
つれ。 | 完了の助動詞「つ」已然形(「こそ」結び) | ||||
舞 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
さま | 名詞 | ||||
手づかひ | 名詞 | ||||
なむ | 係助詞(係り結び) | ||||
家 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
子 | 名詞 | ||||
は | 係助詞 | ||||
殊なる。 | ナリ活用形容動詞「ことなり」連体形(「なん」結び) | ||||
こ | 代名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
世 | 名詞 | ||||
に | 格助詞 | ||||
名 | 名詞 | ||||
を | 格助詞 | ||||
得(え) | ア行下二段活用動詞「得」連体形 | ||||
たる | 完了の助動詞「たり」連体形 | ||||
舞 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
男ども | 名詞+接尾語 | ||||
も | 係助詞 | ||||
げに | 副詞 | ||||
いと | 副詞 | ||||
かしこけれ | ク活用形容詞「かしこし」已然形 | ||||
ど | 接続助詞 | ||||
ここしう | シク活用形容詞「ここし」連用形「ここしく」ウ音便 | ||||
なまめい | カ行四段活用動詞「なまめく」連用形「なまめき」イ音便 | ||||
たる | 完了の助動詞「たり」連体形 | ||||
筋 | 名詞 | ||||
を | 格助詞 | ||||
え | 副詞 | ||||
なむ | 係助詞(係り結び) | ||||
見せ | サ行下二段活用動詞「見す」未然形 | ||||
ぬ。 | 打消の助動詞「ず」連体形。 | ||||
試み | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
日 | 名詞 | ||||
かく | 副詞 | ||||
尽くし | サ行四段活用動詞「尽くす」連用形 | ||||
つれ | 完了の助動詞「つ」已然形 | ||||
ば | 接続助詞 | ||||
紅葉 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
蔭 | 名詞 | ||||
さうざうしく | シク活用形容詞「さうざうし」連用形 | ||||
と | 格助詞 | ||||
思へ | ハ行四段活用動詞「思ふ」已然形 | ||||
ど | 接続助詞 | ||||
見せ | サ行下二段活用動詞「見す」連用形 | ||||
たてまつら | ラ行四段活用動詞「奉る」未然形 | 謙譲語 | 補助動詞 | 帝⇒藤壺 | ~申し上げる |
む | 意志の助動詞「む」連体形 | ||||
の | 格助詞 | ||||
心 | 名詞 | ||||
にて | 格助詞 | ||||
用意せ | サ行変格活用動詞「用意す」未然形 | ||||
させ | 使役の助動詞「さす」 | ||||
つる」 | 完了の助動詞「つ」連体形 | ||||
など | 副助詞 | ||||
聞こえ | ヤ行下二段活用動詞「聞こゆ」連用形 | 謙譲語 | 本動詞 | 作者→藤壺 | 申し上げる |
たまふ。 | ハ行四段活用動詞「給ふ」終止形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→帝 | ~なさる |
つとめて、中将君、 「いかに御覧じけむ。
世に知らぬ乱り心地ながらこそ。
もの思ふに立ち舞ふべくもあらぬ身の
袖うち振りし心知りきや あなかしこ」
つとめて | 名詞 | ||||
中将の君 | 名詞 | ||||
「いかに | 副詞 | ||||
御覧じ | サ行変格活用動詞「ご覧す」連用形 | 尊敬語 | 本動詞 | 源氏⇒藤壺 | ご覧になる |
けむ。 | 過去推量の助動詞「けむ」終止形 | ||||
世に | 副詞 | ||||
知ら | ラ行四段活用動詞「知る」未然形 | ||||
ぬ | 打消の助動詞「ず」連体形 | ||||
乱り心地 | 名詞 | ||||
ながら | 接続助詞 | ||||
こそ。 | 係助詞(係り結び)。 | ||||
もの | 名詞 | ||||
思ふ | ハ行四段活用動詞「思ふ」連体形 | ||||
に | 格助詞 | ||||
立ち舞ふ | ハ行四段活用動詞「立ち舞ふ」終止形 | ||||
べく | 可能の助動詞「べし」連用形 | ||||
も | 係助詞 | ||||
あら | ラ行変格活用動詞「あり」未然形 | ||||
ぬ | 打消の助動詞「ず」連体形 | ||||
身 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
袖 | 名詞 | ||||
うち振り | ラ行四段活用動詞「うちふる」連用形 | ||||
し | 過去の助動詞「き」連体形 | ||||
心 | 名詞 | ||||
知り | ラ行四段活用動詞「知る」連用形 | ||||
き | 過去の助動詞「き」終止形 | ||||
や | 係助詞(疑問) | ||||
あな | 感動詞 | ||||
かしこ」 | ク活用形容詞「かしこし」語幹 |
とある御返り、目もあやなりし御さま、容貌に、
見たまひ忍ばれずやあ りけむ、
「唐人の袖振ることは遠けれど立ち居につけて
あはれとは見き 大方には」 とあるを、
と | 格助詞 | ||||
ある | ラ行変格活用動詞「あり」連体形 | ||||
御返り | 接頭語+名詞 | ||||
目 | 名詞 | ||||
も | 係助詞 | ||||
あやなり | ナリ活用形容動詞「あやなり」連用形 | ||||
し | 過去の助動詞「き」連体形 | ||||
御さま | 接頭語+名詞 | ||||
容貌 | 名詞 | ||||
に | 格助詞 | ||||
見 | マ行上一段活用動詞「見る」連用形 | ||||
たまひ | ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形 | 尊敬語 | 補助動詞 | 作者→藤壺 | ~なさる |
忍ば | バ行四段活用動詞「忍ぶ」未然形 | ||||
れ | 可能の助動詞「る」未然形 | ||||
ず | 打消の助動詞「ず」連用形 | ||||
や | 係助詞(係り結び) | ||||
あり | ラ行変格活用動詞「あり」連用形 | ||||
けむ | 過去推量の助動詞「けむ」連体形(「や」結び) | ||||
「唐人 | 名詞 | ||||
の | 格助詞 | ||||
袖 | 名詞 | ||||
振る | ラ行四段活用動詞「振る」連体形 | ||||
こと | 名詞 | ||||
は | 係助詞 | ||||
遠けれ | ク活用形容詞「遠し」已然形 | ||||
ど | 接続助詞 | ||||
立ち居 | 名詞 | ||||
に | 格助詞 | ||||
つけ | カ行下二段活用動詞「つく」連用形 | ||||
て | 接続助詞 | ||||
あはれ | ナリ活用形容動詞「あはれなり」語幹 | ||||
と | 格助詞 | ||||
は | 係助詞 | ||||
見 | マ行上一段活用動詞「見る」連用形 | ||||
き | 過去の助動詞「き」終止形 | ||||
大方に | ナリ活用形容動詞「大方なり」連用形 | ||||
は」 | 係助詞」 | ||||
と | 格助詞 | ||||
ある | ラ行変格活用動詞「あり」連体形 | ||||
を | 格助詞 |
限りなうめづらしう、 「かやうの方さへ、 たどたどしからず、
ひ との朝廷まで思ほしやれる御后言葉の、かねても」と、