古今著聞集小式部の内侍大江山助動詞の活用と接続をしつこく確認

尊敬の助動詞「らる」  「~なさる お~になる」 上に未然形(四段・ナ変・ラ変以外)

下の「けり(連用形接続)」があるので、未然形ではなく連用形です

未然形 られ
連用形 られ
終止形 らる
連体形 らるる
已然形 らるれ
命令形 られよ

過去の助動詞「けり」 「~た」 上に連用形

未然形 けら
連用形
終止形 けり
連体形 ける
已然形 けれ
命令形

小式部の内侍、御簾より半ば出でて、直衣の袖をひかえて、

大江山いくのの道の遠ければ

まだふみもみず/天の橋立

四句切れ=ここで切れてますので終止形

打消 の助動詞「ず」  「~ない」 上に未然形

未然形

ざら

連用形

ざり

終止形
連体形

ざる

已然形

ざれ

命令形 ざれ

と詠みかけけり。思はにあさましくて、「こはいかに。」

過去の助動詞「けり」 「~た」 上に連用形

未然形 けら
連用形
終止形 けり
連体形 ける
已然形 けれ
命令形

打消 の助動詞「ず」  「~ない」 上に未然形

未然形

ざら

連用形

ざり

終止形
連体形

ざる

已然形

ざれ

命令形 ざれ

とばかり言ひて、返しにも及ばず、袖を引き放ちて逃げられ/に/けり

尊敬の助動詞「らる」  「~なさる お~になる」 上に未然形(四段・ナ変・ラ変以外)

下に「ぬ(連用形接続)」があるので、未然形ではなく連用形です

未然形 られ
連用形 られ
終止形 らる
連体形 らるる
已然形 らるれ
命令形 られよ

完了の助動詞「ぬ」  「~た、~てしまった」 上に連用形

下に連用形接続の「けり」があるので連用形

未然形
連用形
終止形
連体形 ぬる
已然形 ぬれ
命令形

過去の助動詞「けり」 「~た」 上に連用形

未然形 けら
連用形
終止形 けり
連体形 ける
已然形 けれ
命令形

小式部、これより、歌詠みの世おぼえ出で来に/けり。