徒然草応長のころ第50段品詞分解

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応長のころ、伊勢の国より、女の鬼になりたるを

ゐて上りたりと言ふ事ありて、そのころ二十日ばかり、

日ごとに今日。白川の人、鬼見にとて、出でまどふ。

「昨日は西園寺に参りたりし、今日は院へ参るべし、

ただ今はそこそこに」など言ひあへり。

まさしく見たりと言ふ人もなく、そらごとと言ふ人もなし。

上下ただ、鬼の事のみ言ひやまず。

 

応長 名詞
格助詞
ころ 名詞
伊勢の国 名詞
より、 格助詞
名詞
格助詞
名詞
格助詞
なり ラ行四段活用動詞「なる」連用形
たる 完了の助動詞「たり」連体形
格助詞
ワ行上一段活用動詞「ゐる」連用形
接続助詞
上り ラ行四段活用動詞「上る」連用形
たり 完了の助動詞「たり」終止形
格助詞
言ふ ハ行四段活用動詞「言ふ」連体形
名詞
あり ラ行変格活用動詞「あり」連用形
て、 接続助詞
代名詞
格助詞
ころ 名詞
二十日 名詞
ばかり 副助詞
日ごと 名詞+接尾語
格助詞
名詞
白川 名詞
格助詞
名詞
名詞
名詞
格助詞
とて 格助詞
出でまどふ。 ハ行四段活用動詞「出でまどふ」終止形
「昨日 名詞
係助詞
西園寺 名詞
格助詞
参り ラ行四段活用動詞「参る」連用形 謙譲語 本動詞 作者⇒西園寺(藤原実兼) 参上する(行く)
たり 完了の助動詞「たり」連用形
し、 過去の助動詞「き」連体形
今日 名詞
係助詞
名詞
格助詞
参る ラ行四段活用動詞「参る」終止形 謙譲語 本動詞 作者⇒院(伏見上皇) 参上する(行く)
べし、 推量の助動詞「べし」終止形
ただ今 名詞
係助詞
そこそこ 代名詞
に」 格助詞
など 副助詞
言ひあへ ハ行四段活用動詞「言ひあふ」已然形
り。 完了の助動詞「り」終止形
まさしく シク活用形容詞「まさし」連用形
マ行上一段活用動詞「見る」連用形
たり 完了の助動詞「たり」終止形
格助詞
言ふ ハ行四段活用動詞「言ふ」連体形
名詞
係助詞
なく ク活用形容詞「なし」連用形
そらごと 名詞
格助詞
言ふ ハ行四段活用動詞「言ふ」連体形
名詞
係助詞
なし。 ク活用形容詞「なし」終止形
上下 名詞
ただ、 副詞
名詞
格助詞
名詞
のみ 副助詞
言ひやま マ行四段活用動詞「言ひやむ」未然形
ず。 打消 の助動詞「ず」終止形

そのころ東山より安居院の辺へまかり侍りしに、