伊勢物語小野の雪83段品詞分解

む月にをがみたてまつらむとて、小野にまうでたるに、

比叡の山の麓なれば、雪いと高し。

しひて御室にまうでてをがみたてまつるに、

つれづれといと物がなしくておはしましければ、

やや久しくさぶらひて、いにしへのことなど思い出で聞こえけり。

 

む月 名詞
格助詞
をがみ マ行四段活用動詞「をがむ」連用形
たてまつら ラ行四段活用動詞「奉る」未然形 謙譲語 補助動詞 作者⇒惟喬の親王 ~申し上げる
意志の助動詞「む」終止形
とて 格助詞
小野 名詞
格助詞
まうで ダ行下二段活用動詞「まうづ」連用形 謙譲語 本動詞 作者⇒惟喬の親王 (行く)参上する
たる 完了の助動詞「たり」連体形
に、 接続助詞
比叡の山 名詞
格助詞
名詞
なれ 断定の助動詞「なり」已然形
ば、 接続助詞
名詞
いと 副詞
高し。 ク活用形容詞「高し」終止形
しひて 副詞
御室 接頭語+名詞 作者⇒惟喬の親王
格助詞
まうで ダ行下二段活用動詞「まうづ」連用形 謙譲語 本動詞 作者⇒惟喬の親王 (行く)参上する
接続助詞
をがみ マ行四段活用動詞「をがむ」連用形
たてまつる 謙譲語補助動詞ラ行四段活用動詞「奉る」連体形 謙譲語 補助動詞 作者⇒惟喬の親王 ~申し上げる
に、 接続助詞
つれづれと 副詞
いと 副詞
物がなしく シク活用形容詞「物がなし」連用形
接続助詞
おはしまし サ行四段活用動詞「おはします」連用形 尊敬語 補助動詞 作者⇒惟喬の親王 いらっしゃる
けれ 過去の助動詞「けり」已然形
ば、 接続助詞
やや 副詞
久しく シク活用形容詞「ひさし」連用形
さぶらひ ハ行四段活用動詞「さぶらふ」連用形 謙譲語 本動詞 作者⇒惟喬の親王 お仕え申し上げる
接続助詞
いにしへ 名詞
格助詞
こと 名詞
など 副助詞
思い出で ダ行下二段活用動詞「思ひ出づ」連用形
聞こえ ヤ行下二段活用動詞「聞こゆ」連用形 謙譲語 本動詞 作者⇒惟喬の親王 (言ふ)申し上げる
けり。 過去の助動詞「けり」終止形