伊勢物語渚の院82段品詞分解

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SSK_sakuranomichi500

昔、惟喬の親王と申す親王おはしましけり。

山崎のあなたに、水無瀬といふ所に、宮ありけり。

年ごとの桜の花盛りには、

その宮へなむおはしましける。

その時、右の馬の頭なりける人を、常に率ておはしましけり。

 

名詞
惟喬の親王 名詞
格助詞
申す サ行四段活用動詞「申す」連体形
親王 名詞
おはしまし サ行四段活用動詞「おはします」連用形 尊敬語 本動詞 作者⇒親王 いらっしゃる
けり。 過去の助動詞「けり」終止形
山崎 名詞
格助詞
あなた 代名詞
に、 格助詞
水無瀬 名詞
格助詞
いふ ハ行四段活用動詞「言ふ」連体形
名詞
格助詞
名詞
あり ラ行変格活用動詞「あり」連用形
けり。 過去の助動詞「けり」終止形
年ごと 名詞+接尾語
格助詞
名詞
格助詞
花盛り 名詞
格助詞
は、 係助詞
代名詞
格助詞
名詞
格助詞
なむ 係助詞(係り結び)
おはしまし サ行四段活用動詞「おはします」連用形 尊敬語 本動詞 作者⇒親王 いらっしゃる
ける。 過去の助動詞「けり」連体形(「なむ」結び)
代名詞
格助詞
名詞
右の馬の頭 名詞
なり 断定の助動詞「なり」連用形
ける 過去の助動詞「けり」連体形
名詞
を、 格助詞
常に 副詞
ワ行上一段活用動詞「率る」連用形
接続助詞
おはしまし サ行四段活用動詞「おはします」連用形 尊敬語 本動詞 作者⇒親王 いらっしゃる
けり。 過去の助動詞「けり」終止形

時世経て久しくなりにければ、その人の名忘れにけり。

狩りはねむごろにもせで、酒を飲みつつ、やまと歌にかかれり。

 

時世 名詞
ハ行下二段活用動詞「経」連用形
接続助詞
久しく シク活用形容詞「久し」連用形
なり ラ行四段活用動詞「なる」連用形
完了の助動詞「ぬ」連用形
けれ 過去の助動詞「けり」已然形
ば、 接続助詞
代名詞
格助詞
名詞
格助詞
名詞
忘れ ラ行下二段活用「忘る」連用形
完了の助動詞「ぬ」連用形
けり。 過去の助動詞「けり」終止形
狩り 名詞
係助詞
ねむごろに ナリ活用形容動詞「ねむごろなり」連用形
係助詞
サ行変格活用動詞「す」未然形
で、 接続助詞
名詞
格助詞
のみ 副助詞
飲み マ行四段活用動詞「のむ」連用形
つつ 接続助詞
やまと歌 名詞
格助詞
かかれ ラ行四段活用動詞「かかる」已然形
存続の助動詞「り」連用形
けり。 過去の助動詞「けり」終止形

今狩りする交野の渚の家、その院の桜、ことにおもしろし。

その木のもとに下り居て、枝を折りて、挿頭に挿して、

上中下、皆歌詠みけり。

馬の頭なりける人の詠める、

名詞
狩りする サ行変格活用動詞「狩りする」連体形
交野 名詞
格助詞
名詞
格助詞
名詞
代名詞
格助詞
名詞
格助詞
名詞
ことに 副詞
おもしろし。 ク活用形容詞「おもしろし」終止形
代名詞
格助詞
名詞
格助詞
もと 名詞
格助詞
下り居 ワ行上一段活用動詞「下り居る」連用形
接続助詞
名詞
格助詞
折り ラ行四段活用動詞「折る」連用形
接続助詞
挿頭 名詞
格助詞
挿し サ行四段活用動詞「挿す」連用形
て、 接続助詞
名詞
名詞
名詞
副詞
名詞
詠み マ行四段活用動詞「詠む」連用形
けり。 過去の助動詞「けり」終止形
馬の頭 名詞
なり 断定の助動詞「なり」連用形
ける 過去の助動詞「けり」連体形
名詞
格助詞
詠め マ行四段活用動詞「詠む」已然形
る、 完了の助動詞「る」連体形

世の中に絶えて櫻のなかりせば

春の心はのどけからまし

となむ詠みたりける。また人の歌、

散ればこそいとど桜はめでたけれ

憂き世に何か久かるべき

とて、その木のもとは立ちて帰るに、

日暮れになりぬ。

 

世の中 名詞
格助詞
絶えて 副詞
名詞
格助詞
なかり ク活用形容詞「なし」連用形
過去の助動詞「き」未然形
接続助詞
名詞
格助詞
名詞
係助詞
のどけから ク活用形容詞「のどけし」未然形
まし 反実仮想の助動詞「まし」終止形
格助詞
なむ 係助詞(係り結び)
詠み マ行四段活用動詞「詠む」連用形
たり 完了の助動詞「たり」連用形
ける。 過去の助動詞「けり」連体形(「なむ」結び)
また人 名詞
格助詞
歌、 名詞
散れ ラ行四段活用動詞「散る」已然形
接続助詞
こそ 係助詞(係り結び)
いとど 副詞
名詞
係助詞
めでたけれ ク活用形容詞「めでたし」已然形(「こそ」結び)
憂き ク活用形容詞「うし」連体形
名詞
格助詞
名詞
係助詞(係り結び)
久しかる シク活用形容詞「久し」連体形
べき 推量の助動詞「べし」連体形(「か」結び)
格助詞
て、 接続助詞
代名詞
格助詞
名詞
格助詞
もと 名詞
係助詞
立ち タ行四段活用動詞「立つ」連用形
接続助詞
帰る ラ行四段活用動詞「帰る」連体形
格助詞
日暮れ 名詞
格助詞
なり ラ行四段活用動詞「なる」連用形
ぬ。 完了の助動詞「ぬ」終止形

御供なる人、酒を持たせて、野より出で来たり。

「この酒を飲みてむ。」とて、よき所を求め行くに、

天の川といふ所に至りぬ。

御供 接頭語+名詞
なる 断定の助動詞「なり」連体形
名詞
名詞
格助詞
持た タ行四段活用動詞「持つ」未然形
使役の助動詞「す」連用形
て、 接続助詞
名詞
より 格助詞
出で来(き) カ行変格活用動詞「出で来(く)」連用形
たり。 完了の助動詞「たり」終止形
「こ 代名詞
格助詞
名詞
格助詞
飲み マ行四段活用動詞「飲む」連用形
強意の助動詞「つ」未然形
む。」 意志の助動詞「む」終止形
格助詞
て、 接続助詞
よき ク活用形容詞「よし」連体形
名詞
格助詞
求め行く カ行四段活用動詞「求め行く」連体形
接続助詞
天の川 名詞
格助詞
いふ ハ行四段活用動詞「いふ」連体形
名詞
格助詞
至り ラ行四段活用動詞「至る」連用形
ぬ。 完了の助動詞「ぬ」終止形

親王に、馬の頭、大御酒参る。親王ののたまひける、

「『交野を狩りて、天の川のほとりに至る』を題にて、

歌詠みて、杯はさせ。」とのたまうければ、

かの馬の頭詠みて奉りける、

親王 名詞
格助詞
馬の頭 名詞
大御酒 名詞
参る ラ行四段活用動詞「参る」終止形 謙譲語 本動詞 作者⇒親王 差し上げる(与ふ)
親王 名詞
格助詞
のたまひ マ行四段活用動詞「のたまふ」連用形 尊敬語 本動詞 作者⇒親王 おっしゃる(言ふ)
ける、 過去の助動詞「けり」連体形
「『交野 名詞
格助詞
狩り ラ行四段活用動詞「狩る」連用形
て、 接続助詞
天の川 名詞
格助詞
ほとり 名詞
格助詞
至る』 ラ行四段活用動詞「至る」終止形
格助詞
名詞
にて 格助詞
名詞
詠み マ行四段活用動詞「詠む」連用形
接続助詞
名詞
係助詞
させ。」 サ行四段活用動詞「さす」命令形
格助詞
のたまう ハ行四段活用動詞「のたまふ」連用形「のたまひ」ウ音便 尊敬語 本動詞 作者⇒親王 おっしゃる(言ふ)
けれ 過去の助動詞「けり」已然形
ば、 接続助詞
代名詞
格助詞
馬の頭 名詞
詠み マ行四段活用動詞「詠む」連用形
接続助詞
ける 過去の助動詞「けり」連体形

狩り暮らし棚機つ女に宿借らむ

天の河原に我は来にけり

親王、歌を返す返す誦じたまうて、返しえしたまはず。

紀有常、御供に仕う」まつれり。それが返し、

狩り暮らし サ行四段活用動詞「狩り暮らす」連用形
棚機つ女 名詞
格助詞
宿 名詞
借ら ラ行四段活用動詞「借る」未然形
意志の助動詞「「む」終止形
天の河原 名詞
格助詞
名詞
係助詞
来(き) カ行変格活用動詞「来(く)」連用形
完了の助動詞「ぬ」連用形
けり 詠嘆の助動詞「けり」終止形
親王、 名詞
名詞
格助詞
返す返す 副詞
誦じ サ行変格活用動詞「誦す」連用形
たまう ハ行四段活用動詞「たまふ」連用形「たまひ」ウ音便 尊敬語 補助動詞 作者⇒親王 ~なさる
接続助詞
返し 名詞
副詞
サ行変格活用動詞「す」連用形
たまは ハ行四段活用動詞「たまふ」未然形 尊敬語 補助動詞 作者⇒親王 ~なさる
ず。 打消 の助動詞「ず」終止形
紀有常 名詞
御供 接頭語+名詞
格助詞
仕うまつれ ラ行四段活用動詞「仕へまつる」音便「仕うまつる」已然形 謙譲語 補助動詞 作者⇒親王 ~お仕えする
存続の助動詞「り」終止形
それ 代名詞
格助詞
返し、 名詞

一年に一度来ます君待てば

宿貸す人もあらじとぞ思ふ

帰りて、宮の入らせたまひぬ。

夜更くる、あで、酒飲み、物語して、あるじの親王、

酔(え)ひて入りたまひなむとす。

一年 名詞
格助詞
ひとたび 名詞
来(き) カ行変格活用動詞「来」連用形
ます 尊敬語補助動詞「ます」連体形
名詞
待て タ行四段活用動詞「待つ」已然形
接続助詞
宿 名詞
貸す サ行四段活用動詞「貸す」連体形
名詞
係助詞
あら ラ行変格活用動詞「あり」未然形
打消 推量の助動詞「じ」終止形
格助詞
係助詞(係り結び)
思ふ ハ行四段活用動詞「思ふ」連体形(「ぞ」結び)
帰り ラ行四段活用動詞「帰る」連用形
て、 接続助詞
名詞
格助詞
入ら ラ行四段活用動詞「入る」未然形
尊敬の助動詞「す」連用形 尊敬語 助動詞 作者⇒親王 ~なさる
たまひ ハ行四段活用動詞「たまふ」連用形 尊敬語 補助動詞 作者⇒親王 ~なさる
ぬ。 完了の助動詞「ぬ」終止形
名詞
更くる カ行下二段活用動詞「更く」連体形
まで、 副助詞
名詞
飲み マ行四段活用動詞「飲む」連用形
物語し サ行変格活用動詞「物語す」連用形
て、 接続助詞
あるじ 名詞
格助詞
親王 名詞
酔(え)ひ ハ行四段活用動詞「酔ふ」連用形
接続助詞
入り ラ行四段活用動詞「入る」連用形
たまひ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「たまふ」連用形 尊敬語 補助動詞 作者⇒親王 ~なさる
確述(強意)の助動詞「ぬ」未然形
意志の助動詞「む」終止形
格助詞
す。 サ行変格活用動詞「す」終止形

十一日の月も隠れなむとすれば、かの馬の頭の詠める、

飽かなくにまだきも月に隠るるか

山の端逃げて入れずもあらなむ

親王に代はりたてまつりて、紀有常

押し並べて峰も平らになりななむ

山の端なくは月も入らじを

十一日 名詞
格助詞
名詞
係助詞
隠れ ラ行下二段活用動詞「隠る」連用形
確述(強意)の助動詞「ぬ」未然形
意志の助動詞「む」終止形
格助詞
すれ サ行変格活用動詞「す」已然形
ば、 接続助詞
代名詞
格助詞
馬の頭 名詞
格助詞
詠め マ行四段活用動詞「詠む」已然形
る、 完了の助動詞「る」連体形
飽か カ行四段活用動詞「飽く」未然形
なく 連語
接続助詞
まだき 副詞
係助詞
名詞
格助詞
隠るる ラ行下二段活用動詞「隠る」連体形
終助詞
山の端 名詞
逃げ ガ行下二段活用動詞「逃ぐ」連用形
接続助詞
入れ ラ行下二段活用動詞「入る」未然形
打消 の助動詞「ず」連用形
係助詞
あら ラ行変格活用動詞「あり」未然形
なむ 終助詞
親王 名詞
格助詞
代はり ラ行四段活用動詞「代はる」連用形
たてまつり ラ行四段活用動詞「たてまつる」連用形 謙譲語 補助動詞 作者⇒親王 ~申し上げる
接続助詞
紀有常 名詞
押し並べて 副詞
名詞
係助詞
平らに ナリ活用形容動詞「平らなり」連用形
なり ラ行四段活用動詞「なる」連用形
確述(強意)の助動詞「ぬ」未然形
なむ 終助詞
山の端 名詞
なく ク活用形容詞「なし」連用形
係助詞
名詞
係助詞
入ら ラ行四段活用動詞「入る」未然形
打消 推量の助動詞「じ」連体形
終助詞

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