古今著聞集小式部の内侍大江山品詞分解現代語訳

と言ひ入れて、局の前を過ぎられけるを、

小式部の内侍、御簾より半ば出でて、直衣の袖をひかえて、

現代語訳

定頼の中納言は冗談で、小式部内侍に

定頼の中納言
「(歌人として有名な母和泉式部のいる)丹後に派遣した人はもう帰って参りましたか。」

と言葉をかけて、(小式部内侍の)部屋の前を通り過ぎなさったのを、

小式部内侍は、御簾から半ば身を乗り出して、(定頼の中納言の)直衣の袖を引っ張って、

品詞分解

定頼の中納言 名詞
戯れ 名詞
に、 格助詞
小式部の内侍 名詞
に、 格助詞
「丹後 名詞
格助詞
遣はし サ行四段活用動詞「遣はす」連用形
ける 過去の助動詞「けり」連体形
名詞
係助詞
参り ラ行四段活用動詞「参る」連用形
完了の助動詞「ぬ」連用形
たる 完了の助動詞「たり」連体形
や。」 終助詞
格助詞
言ひ入れ ラ行下二段活用動詞「言ひ入る」連用形
て、 接続助詞
名詞
格助詞
名詞
格助詞
過ぎ ガ行上二段活用動詞「過ぐ」未然形
られ 尊敬の助動詞「らる」連用形

尊敬語 助動詞

作者⇒定頼の中納言

~なさる

ける 過去の助動詞「けり」連体形
を、 格助詞
小式部の内侍 名詞
御簾 名詞
より 格助詞
半ば 名詞
出で ダ行下二段活用動詞「出づ」連用形
て、 接続助詞
直衣 名詞
格助詞
名詞
格助詞
ひかへ ハ行下二段活用動詞「ひかふ」連用形
て、 接続助詞

大江山いくのの道の遠ければ

まだふみもみ天の橋立