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大鏡競弓競べ弓競射道長伝ノ四品詞分解全訳現代語訳

の5です

 

kyousya5入道殿矢もどして、やがて出でさせ給ひぬ。

そのをりは左京大夫(さきょうのだいぶ)とぞ申しし。

 

 

現代語訳

入道殿(道長公)は矢を返して、そのまま出て行きなさった。

その時分は、(世間の人々は、道長公を)左京の大夫と申しました。

⇒左京大夫でいらっしゃった

 

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「入道殿矢もどして~好ませ給ひしなり」までは

入っていない本もあります。

品詞分解

入道殿 名詞
名詞
もどし サ行四段活用動詞「もどす」連用形
て、 接続詞
やがて 副詞
出で ダ行下二段活用動詞「出づ」未然形
させ 尊敬の助動詞「さす」連用形 尊敬語 助動詞 世継⇒道長公 ~なさる
給ひ 尊敬の補助動詞「給ふ」連用形 尊敬語 補助動詞 世継⇒道長公 ~なさる
ぬ。 完了の助動詞「ぬ」終止形
代名詞
格助詞
をり 名詞
係助詞
左京大夫 名詞
格助詞
係助詞、連体形で結ぶ
申し 謙譲語サ行四段活用動詞「申す」連用形  謙譲語 本動詞 作者⇒道長公 (言う)申し上げる
し。 過去の助動詞「き」連体形、「ぞ」の結び

弓をいみじく射させ給ひしなり。

またいみじく好ませ給ひしなり。けふに見ゆべきことならねど、

人の御さまの、いひ出で給ふ事のおもむきより、

かたへは臆せられ給ふなんめり。

現代語訳

弓をたいそう上手にお引きになったのです。

(それも道理で)またたいそうお好きでもあったのです。

(道長公が、矢を射る際におっしゃったことは)、

今日、直ちに実現するわけの琴ではありませんが、

道長公のお人柄や、おっしゃったことの強引な調子から、

(伊周公は)いくらかは自然と気おくれなさったのだと思われます。

 

品詞分解

名詞
格助詞
いみじく シク活用形容詞「いみじ」連用形
ヤ行上一段動詞「射る」未然形
させ 尊敬の助動詞「さす」連用形 尊敬語 助動詞 世継⇒道長公 ~なさる
給ひ 尊敬の補助動詞「給ふ」連用形 尊敬語 補助動詞 世継⇒道長公 ~なさる
過去の助動詞「き」連体形
なり。 断定の助動詞「なり」終止形
また 接続詞
いみじく シク活用形容詞「いみじ」連用形
好ま マ行四段活用動詞「好む」未然形
尊敬の助動詞「す」連用形 尊敬語 助動詞 世継⇒道長公 ~なさる
給ひ 尊敬の補助動詞「給ふ」連用形 尊敬語 補助動詞 世継⇒道長公 ~なさる
過去の助動詞「き」連体形
なり。 断定の助動詞「なり」終止形
けふ(今日) 名詞
格助詞
見ゆ ヤ行下二段活用動詞「見ゆ」終止形
べき 当然の助動詞「べし」連体形
こと 名詞
なら ラ行四段活用動詞「なる」未然形
打消しの助動詞「ず」已然形
ど、 接続助詞
名詞
格助詞
御さま 名詞
の、 格助詞
いひ出で ダ行下二段活用動詞「いひ出づ」連用形
給ふ 尊敬の補助動詞「給ふ」連体形 尊敬語 補助動詞 世継⇒道長公 ~なさる
名詞
格助詞
おもむき 名詞
より、 格助詞
かたへ 名詞
係助詞
臆せ サ行変格活用動詞「臆す」未然形
られ 自発の助動詞「らる」連用形
給ふ 尊敬の補助動詞「給ふ」連体形 尊敬語 助動詞 世継⇒帥殿=伊周公 ~なさる
なん 断定の助動詞「なり」連体形  なるめり⇒なんめり⇒なめり、と書く方が普通
めり。 推量の助動詞「めり」終止形。