枕草子大納言殿参りたまひて293段品詞分解

大納言殿「いまさらに、な大殿籠りおはしましそ。」

とて、寝べきものとも思いたらぬを、うたて、

何しにさ申しつらむと思へど、また人のあらばこそは紛れも臥さめ。

品詞分解

「明け カ行下二段活用動詞「明く」連用形
はべり ラ行変格活用動詞「はべり」連用形 丁寧語 補助動詞 作者→中宮帝?(ひとりごと) です
完了の助動詞「ぬ」終止形
なり。」 推定の助動詞「なり」終止形
格助詞
独りごつ タ行四段活用動詞「独りごつ」連体形
接続助詞
大納言殿 名詞
「いまさらに ナリ活用形容動詞「いまさらなり」連用形
副詞
大殿籠り ラ行四段活用動詞「大殿籠る」連用形 尊敬語 本動詞 大納言→作者 ~お休みになる
おはしまし サ行四段活用動詞「おはします」連用形 尊敬語 補助動詞 大納言殿→作者 ~なさる
そ。」 終助詞
格助詞
接続助詞
ナ行下二段活用動詞「寝(ぬ)」終止形
べき 当然の助動詞「べし」連体形
もの 名詞
格助詞
係助詞
思い ハ行四段活用動詞「思ふ」連用形「思ひ」イ音便
たら 存続の助動詞「たり」未然形
打消の助動詞「ず」連体形
格助詞
うたて ク活用形容詞「うたてし」語幹
何しに 副詞
副詞
申し サ行四段活用動詞「申す」連用形 謙譲語 本動詞 作者→大納言殿 申し上げる
強意の助動詞「つ」終止形
らむ 現在推量の助動詞「らむ」連体形
格助詞
思へ ハ行四段活用動詞「思ふ」已然形
接続助詞
また人 名詞
格助詞
あら ラ行変格活用動詞「あり」未然形
接続助詞
こそ 係助詞(係り結び)
係助詞
紛れ ラ行下二段活用動詞「紛る」連用形
係助詞
臥さ サ行四段活用動詞「臥す」未然形
め。 意志の助動詞「む」已然形(「こそ」結び)

本文

上の御前の、柱によりかからたまひて、少し眠らたまふを、

「かれ、見たてまつらたまへ。今は明けぬるに、