枕草子大納言殿参りたまひて293段品詞分解

※副詞「かく」+ラ行変格活用動詞「あり」 こと 名詞 こそ 係助詞(係り結び) めでたかれ。 ク活用形容詞「めでたし」已然形(「こそ」結び)

本文

またの夜は、夜の御殿に参らたまひ

夜中ばかりに、廊をいでて人呼べば、「下るるか。いで、送ら。」

のたまへば、裳・唐衣は屏風にうち掛けて行くに、

月のいみじう明かく、御直衣のいと白う見ゆるに、

指貫を長う踏みしだきて、それをひかへて、

「倒るな。」と言ひておはするままに、「遊子なほ残りの月に行く。」

と誦したまへ、またいみじうめでたし。

 

「かようのこと、愛でたまふ。」とては笑ひたまへど、いかでか、

なほをかしきものをば。

品詞分解

またの夜 名詞
係助詞
夜の御殿 名詞
格助詞
参ら ラ行四段活用動詞「参る」未然形 謙譲語 本動詞 作者→帝 参上する
尊敬の助動詞「す」連用形 尊敬語 助動詞 作者→中宮 ~なさる
たまひ ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形 尊敬語 補助動詞 作者→中宮 ~なさる
ぬ。 完了の助動詞「ぬ」終止形
夜中 名詞
ばかり 副助詞
格助詞
名詞
格助詞
いで ダ行下二段活用動詞「出づ」連用形
接続助詞
名詞
呼べ バ行四段活用動詞「呼ぶ」已然形
接続助詞
「下るる ラ行上二段活用動詞「下る」連体形
か。 終助詞
いで 感動詞
送ら ラ行四段活用動詞「送る」未然形
む。」 意志の助動詞「む」終止形
格助詞
のたまへ ハ行四段活用動詞「のたまふ」 尊敬語 本動詞 作者→大納言殿 おっしゃる
接続助詞
裳・ 名詞
唐衣 名詞
係助詞
屏風 名詞
格助詞
うち掛け 接頭語+「カ行下二段活用動詞「かく」連用形
接続助詞
行く カ行四段活用動詞「行く」連体形
接続助詞
名詞
格助詞
いみじう シク活用形容詞「いみじ」連用形「いみじく」ウ音便
明かく ク活用形容詞「明かし」連用形
御直衣 接頭語+名詞
格助詞
いと 副詞
白う ク活用形容詞「白し」連用形「白く」ウ音便
見ゆる ヤ行下二段活用動詞「見ゆ」連体形
接続助詞
指貫 名詞
格助詞
長う ク活用形容詞「長し」連用形「長く」ウ音便
踏みしだき カ行四段活用動詞「踏みしだく」連用形
接続助詞
名詞
格助詞
ひかへ ハ行下二段活用動詞「ひかふ」連用形
接続助詞
「倒る ら行下二段活用動詞「倒る」終止形
な。」 終助詞
格助詞
言ひ ハ行四段活用動詞「言ふ」連用形
接続助詞
おはする サ行変格活用動詞「おはす」連体形 尊敬語 本動詞 作者→大納言 ~おいでになる
まま 名詞
格助詞
「遊子 名詞
なほ 副詞
残り 名詞
格助詞
名詞
格助詞
行く。」 カ行四段活用動詞「行く」終止形
格助詞
誦し サ行変格活用動詞「誦す」連用形
たまへ ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形 尊敬語 補助動詞 作者→大納言 ~なさる
存続の助動詞「り」連体形
また 副詞
いみじう シク活用形容詞「いみじ」連用形「いみじく」ウ音便
めでたし。 ク活用形容詞「めでたし」終止形
「かよう ナリ活用形容動詞「かようなり」語幹
格助詞
こと 名詞
愛で ダ行下二段活用「愛づ」連用形
たまふ。」 ハ行四段活用動詞「給ふ」終止形。」 尊敬語 補助動詞 大納言→作者 ~なさる
格助詞
接続助詞
係助詞
笑ひ ハ行四段活用動詞「笑ふ」連用形
たまへ ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形 尊敬語 補助動詞 作者→大納言 ~なさる
接続助詞
いかで 副詞
係助詞
なほ 副詞
をかしき シク活用形容詞「をかし」連体形
もの 名詞
格助詞
ば。 係助詞

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