更級日記 源氏の五十余巻 品詞分解 現代語訳

 

助動詞:薄緑のマーカーです
敬語:緑のマーカーです
係り結び:オレンジのマーカーです。
音便:水色マーカーです

いみじく心もとなく、ゆかしくおぼゆるままに、

「この『源氏の物語』、一の巻よりして、皆見せたまへ。」

と、心の内に祈る。

現代語訳

たいそうもどかしく、(源氏物語を)読みたくて仕方なかったので、

「この『源氏物語』を第一巻から全部お見せください」と心のなかで(仏様に)祈る

品詞分解

いみじく シク活用形容詞「いみじ」連用形
心もとなく ク活用形容詞「心もとなし」連用形
ゆかしく シク活用形容詞「ゆかし」連用形
おぼゆる ヤ行下二段活用動詞「おぼゆ」連体形
まま 名詞
に、 格助詞
「こ 代名詞
格助詞
『源氏の物語』 名詞
一の巻 名詞
より 格助詞
サ行変格活用動詞「す」連用形
て、 接続助詞
名詞
見せ サ行下二段活用動詞「見す」連用形
たまへ。」 尊敬語

補助動詞

作者⇒仏様

ハ行四段活用動詞「たまふ」

格助詞
名詞
格助詞
名詞
格助詞
祈る。 ラ行四段活用動詞「祈る」終止形

親の太秦に籠りたまへにも、異ごとなくこのことを申して、

出でままにこの物語見果てと思へど、見え

現代語訳

親が太秦(の広隆寺)に参籠なさる時にも、(ついていって)他のことは一切願わずこの(=源氏物語を読みたいという)ことを(仏様に)申し上げて、太秦(の広隆寺)から下がるとすぐにこの物語=源氏物語を全部読破しようと思ったが、源氏物語を読むことはできなかった。

コメント

読みたい本が読めない時って、本当に気持ちが募っていきますよね。

品詞分解

名詞
格助詞
太秦 名詞
格助詞
籠り ラ行四段活用動詞「籠る」連用形
たまへ 尊敬語

補助動詞

作者→親

なさる

ハ行四段活用動詞「たまふ」已然形

存続の助動詞「り」連体形
格助詞
も、 係助詞
異ごと 名詞
なく ク活用形容詞「なし」連用形
代名詞
格助詞
こと 名詞
格助詞
申し 謙譲語

本動詞

作者⇒仏様

申し上げる

サ行四段活用動詞「申す」連用形

接続助詞
出で ダ行下二段活用動詞「出づ」未然形
仮定の助動詞「む」連体形

接続は未然形
◯/◯/む/む/め/◯

まま 名詞
格助詞
代名詞
格助詞
物語 名詞
見果て タ行下二段活用動詞「見果つ」未然形
意志の助動詞「む」終止形

接続は未然形
◯/◯/む/む/め/◯

格助詞
思へ ハ行四段活用動詞「思ふ」已然形
ど、 接続助詞
見え ヤ行下二段活用動詞「見ゆ」未然形
ず。 打消の助動詞「ず」終止形。
接続は未然形
[な]ず・ざら/[に]ず・ざり/ず/ぬざる/ねざれ/ざれ