源氏物語葵車争ひ車争い大殿には日たけゆきて品詞分解助動詞敬語全訳

このページは

源氏物語葵車争ひ車争い大殿には日たけゆきて品詞分解助動詞敬語全訳

の8です!

 

車争い8

物も見で帰らむとしたまへど、通り出でむ隙もなきに、
「事なりぬ」
と言へば、さすがに、つらき人の御前渡りの待たるるも、心弱しや。

「笹の隈」にだにあらねばにや、つれなく過ぎたまふにつけても、

なかなか御心づくしなり。

現代語訳

御忌所は 見物もしないで帰ろうとなさるけれど、

そこから通り出るような隙間もない、そんな時に、

「行列が来た。」と、(皆が)言うので、

さすがに、冷淡なお方(源氏の君)のお通りが自然と待たれるのも、
何と心弱いことよ。

ここは「隈(物陰)」には違いないが、

古歌の「笹の隈」でさえないからか、

源氏の君が馬も止めず、そっげなくお通り過ぎになるにつけても、

(全くお姿を拝しないよりも)かえって物思いの種である。

品詞分解

物 名詞
も 係助詞
見 マ行上一段活用動詞「見る」未然形
で 接続助詞
帰ら ラ行四段活用動詞「帰る」未然形
む 意志の助動詞「む」終止形
と 格助詞
し サ行変格活用動詞「す」連用形
給へ 尊敬語ハ行四段活用動詞「給ふ」已然形
ど、 接続助詞
通り出で ダ行下二段活用動詞「通り出づ」未然形
む 推量の助動詞「む」連体形
隙 名詞
も 係助詞
なき ク活用形容詞「なし」連体形
に、 格助詞
「こと 名詞
なり ラ行四段活用動詞「なる」連用形
ぬ」 完了の助動詞「ぬ」終止形
と 格助詞
言へ ハ行四段活用動詞「言ふ」已然形
ば、 接続助詞
さすがに 副詞
つらき ク活用形容詞「つらし」連体形
人 名詞
の 格助詞
御前渡り 名詞
の 格助詞
待た タ行四段活用動詞「待つ」未然形
るる 自発の助動詞「る」連体形
も、 係助詞
心弱し ク活用形容詞「心弱し」終止形
や。 間投助詞
笹 名詞
の 格助詞
隈 名詞
に 格助詞
だに 副助詞
あら ラ行変格活用動詞「あり」未然形
ね 打消 の助動詞「ず」已然形
ば、 接続助詞
に 断定の助動詞「なり」連用形
や、 係助詞(係り結びは消えている)
つれなく ク活用形容詞「つれなし」連用形
過ぎ ガ行上二段活用動詞「過ぐ」連用形
給ふ 尊敬語ハ行四段活用動詞「給ふ」連体形
に 格助詞
つけ カ行下二段活用動詞「つく」連用形
て 接続助詞
も、 係助詞
なかなか 副詞
御心づくし 名詞
なり。 断定の助動詞「なり」終止形