源氏物語桐壷光る君光る君の誕生光源氏の誕生品詞分解と現代語訳全訳

hikarukimi7

助動詞：薄緑のマーカーです
敬語：緑のマーカーです
係り結び：オレンジのマーカーです。
音便：水色マーカーです

一の皇子は、右大臣の女御の御腹にて、

寄せ重く、疑ひなき儲けの君と、

世にもてかしづききこゆれど、

この御にほひには並び給ふべくもあらざりければ、

おほかたのやむごとなき御思ひにて、

この君をば、私物に思ほしかしづき給ふこと限りなし。

 

現代語訳

第一の皇子は、右大臣家出身の女御

(＝弘徽殿の女御)のお生みになった方で、

後見する人々もしっかりしており、

疑いもない世継ぎの君＝皇太子として

世間の人々も大切にお仕え申し上げているけれども

(その第一の皇子も)この弟君のお美しさには

とてもお並びになりようもなかったので、

(帝は、)兄君のほうはひととおりの大切なお方とお思いになるだけで、

この弟君のほうを自身の秘蔵っ子として

ご寵愛になることこの上ない。

 

コメント

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品詞分解

一の皇子 名詞
は、 係助詞
右大臣 名詞
の 格助詞
女御 名詞
の 格助詞
御腹 名詞
に 断定の助動詞「なり」連用形
接続は体言連体形など
なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ
て、 接続助詞
寄せ 名詞
重く、 ク活用形容詞「重し」連用形
疑ひ 名詞
なき ク活用形容詞「なし」連体形
まうけの君 名詞
と、 格助詞
世 名詞
に 格助詞
もてかしづき カ行四段活用動詞「もてかしづく」連用形
きこゆれ 謙譲語

補助動詞

下二段活用動詞「きこゆ」已然形

作者⇒第一の皇子

～申し上げる
ど、 接続助詞
こ 代名詞
の 格助詞
御にほひ 名詞
に 格助詞
は 係助詞
並び バ行四段活用動詞「ならぶ」連用形
給ふ 尊敬語

補助動詞

ハ行四段動詞「給ふ」終止形

作者⇒第一の皇子

～なさる
べく 可能の助動詞「べし」連用形
接続は終止形、ラ変型は連体形
べく・べから/べく・べかり/べし/べき・べかる/べけれ/◯
も 係助詞
あら ラ行変格活用動詞「あり」未然形
ざり 打消の助動詞「ず」連用形
接続は未然形
［な］ずざら/［に］ずざり/ず/ぬざる/ねざれ/ざれ
けれ 過去の助動詞「けり」已然形
接続は連用形
けら/◯/けり/ける/けれ/◯
ば、 格助詞
おほかた 名詞
の 格助詞
やむごとなき ク活用形容詞「やむごとなし」連体形
御思ひ 接頭語+名詞
に 断定の助動詞「なり」連用形
接続は体言連体形など
なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ
て、 接続助詞
こ 代名詞
の 格助詞
君 名詞
を 格助詞
ば、 係助詞
私物 名詞
に 格助詞
思ほし 尊敬語

本動詞

サ行四段活用動詞「思ほす」連用形

作者⇒帝

(思ふ)お思いになる
かしづき カ行四段活用動詞「かしづく」連用形
給ふ 尊敬語

補助動詞

ハ行四段動詞「給ふ」連体形

作者⇒帝

～なさる
こと 名詞
限りなし ク活用形容詞「かぎりなし」終止形

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