松浦宮物語明けむ年品詞分解現代語訳

(恐縮のあまり)たいそう手厚く接待して、

管弦の遊びをしたり、漢詩文を作ったりして(もてなした)

これ=大宰府に数日とどまって、四月十日くらいに

(氏忠は唐への)出航の準備をなさる。

追ひ風 名詞
さへ 副助詞
ほどなく ク活用形容詞「ほどなし」連用形
接続助詞
三月二十日 名詞
格助詞
ほど 名詞
大宰府 名詞
格助詞
着き カ行四段活用動詞「着く」連用形
給ひ ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形 尊敬語 補助動詞 作者→氏忠大将母宮一行 ~なさる
ぬ。 完了の助動詞「ぬ」終止形
大将 名詞
さへ 副助詞
添ひ ハ行四段活用動詞「添ふ」連用形
おはすれ サ行変格活用動詞「おはす」已然形 尊敬語 本動詞 作者→大将 いらっしゃる
接続助詞
帥宰相 名詞
いみじく シク活用形容詞「いみじ」連用形
経営(けいめい)し サ行変格活用動詞「経営す」連用形
接続助詞
遊び バ行四段活用動詞「遊ぶ」連用形
サ行変格活用動詞「す」連用形
名詞
作る。 ラ行四段活用動詞「作る」
これ 代名詞
格助詞
日頃 名詞
とどまり ラ行四段活用動詞「とどまる」連用形
接続助詞
四月十日あまり 名詞+接尾語
船よそひ 名詞
サ行変格活用動詞「す」連用形
給ふ。 ハ行四段活用動詞「給ふ」終止形。 尊敬語 補助動詞 作者→氏忠 ~なさる

行方も知ら海の面を見給ふに、かねて思ひことなれど、

宮は心弱く流し添へたまふ
けふよりや月日の入るを慕うべき松浦の宮にわが子待つとて

大将殿、

唐土を松浦の山も遥かにてひとり都に我やながめ

いかばかりかは、かくてもおはせまほしけれど、
宣旨重ければ、帰り給ふなり/けり。

 

現代語訳

行く先もわからない海面をご覧になるにつけて、

前々から思っていたこと=覚悟していたことではあるが、