大鏡肝試し道長の豪胆品詞分解現代語訳

 

このように人がおおくいてさえ、不気味な感じがする。まして遠くはなれて人気のない場所などは、どうであろうか。そのような人気のない遠くはなれたところへ誰が一人で行けるだろうか。(いや、誰も行けはしまい。)」と花山帝は仰せになられたところ、

品詞分解

「今宵 名詞
こそ 係助詞(係り結び)
いと 副詞
むつかしげなる ナリ活用形容動詞「むつかしげなり」連体形
名詞
断定の助動詞「なり」連体形「なる」撥音便「なん」「ん」無表記形
めれ。 推量の助動詞「めり」已然形(「こそ」結び)
かく 副詞
人がちなる ナリ活用形容動詞「人がちなり」連体形
だに 副助詞
けしき 名詞
おぼゆ。 ヤ行下二段活用動詞「覚ゆ」終止形
まして 副詞
もの離れ ラ行下二段活用動詞「もの離る」連用形
たる 完了の助動詞「たり」連体形
名詞
など 副助詞
いかなら ナリ活用形容動詞「いかなり」未然形
む。 推量の助動詞「む」終止形
副詞
あら ラ行変格活用動詞「あり」未然形
仮定婉曲の助動詞「む」連体形
名詞
格助詞
一人 名詞
いな ナ行変格活用動詞「往ぬ」未然形
推量の助動詞「む」終止形
や。」 係助詞終助詞
格助詞
仰せ 尊敬語本動詞サ行下二段活用動詞「仰す」未然形
られ 尊敬の助動詞「らる」連用形
ける 過去の助動詞「けり」連体形
接続助詞

 

「えまじからじ。」

とのみ申し給ひけるを、入道殿は、「いづくなりともまかりなむ。」

と申し給ひければ、

現代語訳

(人々は)「(帝のもとから離れてそのような人気のない遠くはなれている場所には)とても参れません。」とだけ申し上げなさいましたが、入道殿=道長公は「どこへでも参りましょう。」と(花山帝に)申し上げたので、

品詞分解

「え 副詞
まから 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「まかる」未然形
じ。」 打消推量の助動詞「じ」終止形
格助詞
のみ 副助詞
申し 謙譲語本動詞サ行四段活用動詞「申す」連用形
給ひ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形
ける 過去の助動詞「けり」連体形
格助詞
入道殿 名詞
係助詞
「いづく 名詞
なり 断定の助動詞「なり」連用形
とも 接続助詞
まかり 謙譲語本動詞ラ行四段活用動詞「まかる」連用形
強意の助動詞「ぬ」未然形
む。」 意志の助動詞「む」終止形
格助詞
申し 謙譲語本動詞サ行四段活用動詞「申す」連用形
給ひ 尊敬語補助動詞ハ行四段活用動詞「給ふ」連用形
けれ 過去の助動詞「けり」已然形
接続助詞

さるとことおはします帝にて、

「いと興あることなり。さらば、行け道隆は豊楽院、