源氏物語若紫北山の垣間見紫の上の登場小柴垣品詞分解現代語訳

 

若紫12

助動詞：薄緑のマーカーです
敬語：緑のマーカーです
係り結び：オレンジのマーカーです。
音便：水色マーカーです

 

(尼)「あないみじや。いとあやしきさまを人や見つらむ。」とて、

簾おろしつ。

 

現代語訳

（尼君は)「まあ、大変だこと。たいそう見若し

い姿を誰か見たでしょうかしら。」と言って、
簾をおろした。

品詞分解

「あな 感動詞
いみじ シク活用形容詞「いみじ」終止形
や。 間投助詞
いと 副詞
あやしき シク活用形容詞「あやし」連体形
さま 名詞
を 格助詞
人 名詞
や 係助詞(係り結び)
見 マ行上一段活用動詞「見る」連用形
つ 完了の助動詞「つ」終止形
接続は連用形
て/て/つ/つる/つれ/てよ
らむ。」 現在推量の助動詞「らむ」連体形(「や」結び)

接続は終止形（ラ変型は連体形）
◯/◯/らむ/らむ/らめ/◯
と 格助詞
て、 接続助詞
簾 名詞
おろし サ行四段活用動詞「おろす」連用形
つ。 完了の助動詞「つ」終止形
接続は連用形
て/て/つ/つる/つれ/てよ

(僧都)「この世にののしりたまふ光源氏、

かかるついでに見奉り/たまはむや。世を捨てたる法師の心地にも、

いみじう世の憂へ忘れ、齢のぶる人の御ありさまなり。

いで、御消息聞こえむ。」とて、立つ音すれば、

帰りたまひぬ。

 

現代語訳

（僧都は）「世間で評判になっていらっしゃる光源氏の君を、

こういう機会に拝見なさいませんか。

（私のように）俗世を捨てた法師の心にも、

(その美しさに)すっかり世の悩みも忘れ、

寿命も延びるほどのお姿です。

どれ、 （私も）ご挨拶申しあげよう。」と言って、

立ち上がる音がするので、

（源氏は庵室へ）お帰りになった。

品詞分解

「こ 代名詞
の 格助詞
世 名詞
に 格助詞
ののしり ラ行四段活用動詞「ののしる」連用形
たまふ 尊敬語

補助動詞

僧都⇒源氏

～なさる

ハ行四段活用動詞「たまふ」連体形
光源氏、 名詞
かかる ラ行四段活用動詞「かかり」連体形
ついで 名詞
に 格助詞
見 マ行上一段活用動詞「見る」連用形
奉り 謙譲語

補助動詞

僧都⇒源氏

～申し上げる

ラ行四段活用動詞「奉る」連用形
たまは  尊敬語

補助動詞

僧都⇒尼君その他

～なさる

ハ行四段活用動詞「給ふ」未然形
む 適当・勧誘の助動詞「む」終止形
接続は未然形
◯/◯/む/む/め/◯
や。 係助詞　疑問
世 名詞
を 格助詞
捨て タ行下二段活用動詞「捨つ」連用形
たる 完了の助動詞「たり」連体形
接続は連用形
たら/たり/たり/たる/たれ/たれ
法師 名詞
の 格助詞
心地 名詞
に 格助詞
も、 係助詞
いみじう シク活用形容詞「いみじ」連用形「いみじく」ウ音便
世 名詞
の 格助詞
憂へ 名詞
忘れ、 ラ行下二段活用動詞「忘る」連用形
齢 名詞
のぶる バ行上二活用動詞「のぶ」連体形
人 名詞
の 格助詞
御ありさま 名詞
なり。 断定の助動詞「なり」終止形
接続は体言連体形など
なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ
いで、 感動詞
御消息 名詞
聞こえ  謙譲語

補助動詞

僧都⇒源氏

～申し上げる

ヤ行下二段活用動詞「聞こゆ」未然形
む。」 意志の助動詞「む」終止形
接続は未然形
◯/◯/む/む/め/◯
と 格助詞
て、 接続助詞
立つ タ行四段活用動詞「立つ」連体形
音 名詞
すれ サ行変格活用動詞「す」已然形
ば、 接続助詞
帰り ラ行四段活用動詞「帰る」連用形
たまひ  尊敬語

補助動詞

作者⇒源氏

～なさる

「給ふ」ハ行四段活用動詞「たまう」連用形
ぬ。 完了の助動詞「ぬ」終止形。
接続は連用形
な/に/ぬ/ぬる/ぬれ/ね

 

 

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